農林水産省も「隗より始めよ」、推進する「食事バランスガイド」を守る職員はわずか0.1%
2006年08月24日 06:30
【農林水産省】ではかたよった食生活を改善するため、分かりやすいイラスト入りで何をどれだけ食べればいいかについて表したガイド【食事バランスガイド】の普及促進活動をしているが、そのガイドにそった食事を完全に実践できる農林水産省職員はわずかに0.1%に過ぎないことが明らかになった(【参照:調査結果、PDF】)。
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「食事バランスガイド」は1日に必要な食事の摂取量とメニューの例を、主食、主菜、副菜などに分類し、イラストで表現したもの。複雑な計算式などを用いることなく、目安単位で推し量り、適量を理解することができる。このガイドの公表から1年経過した6月に、農林水産省では職員に食事調査を実施、4370人から回答を得たという。
その結果、測定期日7日間すべてで食事がガイドの適量範囲だった職員はわずか4人。1日だけ適量というところにまでハードルを低くしても430人しかおらず、適量日数ゼロの職員は3639人と約8割を示した。
傾向としては肉・魚などの主食はほぼ充当していたものの、果物や野菜の不足が目立っている。また、牛乳・乳製品や果物の摂取がゼロだったり、焼き鳥などを食べておかずを採りすぎの者もいた。
同省消費・安全局では「残業がかなり多い職場なので仕方がない面もあるが、反省しなければならない」と話しているという。
残業をするから食事の適量化が守れないという話は仕方ないと思われる一方で、「ならばそれなりの工夫をすべきでは?」と言うツッコミが入るのもまた事実。中国の故事から生まれた「隗より始めよ」(言い出しっぺからはじめよ)という言葉を実践してほしいものだ。
ちなみに【食事バランスガイド】は入手手続に多少手間がかかるが、非常に役立つ内容となっている。食生活に少しでも興味、不安のある人は、ぜひ一度目を通してほしいものだ。
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