【更新】脂肪の取りすぎか、働き盛りの男性の心疾患死亡率が上昇
2006年07月31日 06:30
[YOMIURI ONLINE]によると狭心症や心筋こうそくなど虚血性心疾患による死亡率が、大阪や東京の30代から50代の男性間で上昇に転じたことが【国立循環器病センター】の分析で明らかになった。同率は1970年代から下がり続けており、今回上昇に転じたことは「脂肪分を多く摂取する欧米型食生活の影響」が出始めたのではないかと懸念されている。
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国立循環器病センターによれば東京・大阪地区の30~59歳男性について、この病気の人口10万人あたりの死亡率は1990年代後半に上昇に転じ、2002年から2003年の統計では26.4人となった。この数字は1969年から1970年と同じレベルだという。また大都市ほどではないが、他地区、そして女性にも似たような傾向が見られるという。
虚血性心疾患の発症には喫煙や遺伝などさまざまなファクターがあるが、食生活の影響が大きい。これまで脂肪摂取量が他の先進国と比べて比較的少ない日本では、この率は欧米の3分の1程度に留まっていた。国立循環器病センターの岡山部長は「欧米型食生活を長く続けることが、虚血性心疾患による死亡に結びつくことを示唆する初のデータ。若者の脂肪摂取量の多さを考えると、死亡率は今後も上がる可能性が高い」と警告している。
かつてはコレステロールが云々といわれていたが、最近ではそれもあわせ内臓脂肪型肥満によって身体がアラートを発している状態を「メタボリックシンドローム」と呼び、話題になっている。要するに「肥満になるとさまざまな病気のリスクが高まりますよ」ということなのだが、今回の調査結果はそれをデータ的に裏付けるものとなったわけだ。
身体の脂肪は一晩でさくっととれるようなものではない。メタボリックシンドロームは生活習慣、特に食生活に気をつけ、長期間かけて改善していく必要がある。まずは食生活をふりかえり、高脂肪分の食事をひかえることから始めてみてはいかがだろうか。
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