今や住宅選びもネットが主流、物件の比較も簡単に
2006年07月31日 06:30
パソコンや携帯電話によるネット情報を元に、あるいはネット上から通販を行う「ネットショッピング」が急成長を遂げているが、高額商品の代表格である住宅にもその動きが見られるという。【asahi.com】で成長著しい「ネットによる住宅選び」レポートが掲載されていた。
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記事には野村不動産を例に挙げ、販売や広告の面でネットに積極参入しているようすが掲載されている。同社では同業他社に対してもネット広告のアプローチをかけて業界を驚かせているという。ネットや広告ノウハウの少ない新規参入会社や中小の業者を取り込もうという考えだ。野村不動産では住宅関係の広告市場(2800億円)のうち、現在1割のネット広告を「2割から3割になるのは時間の問題」と分析している。
野村不動産によれば、年4000戸から5000戸を提供しているが、その4割が広告やウェブサイトからの情報をきっかけにしているというデータが出ている。新聞折り込み広告やダイレクトメールの影響度はそれぞれ2割に後退したとのこと。
ネットは情報が常に最新のものにさしかわる「新鮮さ」と比較が簡単な「便利さ」を兼ね備えている。さらにネットオークションによる価格の変動も魅力的。まさにパソコンや電気製品、書籍を購入する感覚で住宅を選び、購入するわけだ。また、ネットによる売買・競売では価格の決定権が購入者側に移るのも魅力的なようだ。
急成長業界に必ず起きる問題(広告の不適正さやおとり広告)などの問題も大きな課題となっている。元記事の調査でも「もっとも便利」なのがインターネットで74.2%を占めている一方、「もっとも信頼できる」のは不動産会社で、続いて情報誌、口コミ、そしてようやくインターネットが来るというように、インターネット上の不動産情報は「便利だけど信頼はできない」というイメージが強い。
不動産業界は高額商品の取引が行われるため、効率化した時の効果も劇的に高いところから、ネット化・IT化は比較的進んでいる業界として知られている。古い業界ながらハイテク化されている分野でもあるわけだ。野村不動産のように「ネットでのビジネス拡大が今後急速に進む」というデータが出ている以上、不動産会社各社も今後ますますインターネットへの展開と工夫を推し進めることだろう。
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