超飛び出す絵本こと「ポップアップブック」の作者、ロバート・サブダ氏とは(上)
2006年07月30日 18:00
先に【「超飛び出す絵本」こと仕掛け絵本、ベストセラー続出】でお伝えした、「超飛び出す絵本」こと『ポップアップブック』。英語表記で値段も普通の絵本と比べるとかなり高めなのだが、それでも人気急上昇中で売り切れが相次いでいるという。早速いくつか調べてみた。
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「ポップアップブック」とは俗に言う「飛び出す絵本」「仕掛け絵本」と呼ばれる、ページを開くと折りたたまれていた部分が展開され飛び出すように見える工夫がされている絵本のことを指す。普通の「飛び出す絵本」と比べて、立体感が強くダイナミックで、そのインパクトも大きいものを特に「ポップアップブック」(Pop-ups Book)と呼び、普通の飛び出す絵本と区別しているようだ。
『太古の世界 恐竜時代』より
■ロバート・サブダ氏が「ポップアップブック」を創るまで
先の記事にもあるように、これまでの「飛び出す絵本」の概念を一新したのが、アメリカの絵本作家ロバート・サブダ(Robert Sabuda)氏。氏は独自の発想と工夫で、これまでに無い、新しい絵本を世に送り出した。確かに「既存の飛び出す絵本の発展版というだけでは」という指摘もあるが、それを今までなし得なかった者にサブダ氏をとやかくいう資格は無い。まさにコロンブスの卵的発想。それに、思いつくだけと、実際に物事としてなしえるのとでは雲泥の差がある。サブダ氏は実物を作り、多数の作品を世に送り出した。これは事実。
【ロバート・サブダ氏の公式サイト】によると氏は元々絵を描くのが好きで、父親が石細工師だったこともあり、細工に触れる機会も多かった。また、母親が通っていたダンス教室の演芸会用のステージの手伝いをさせられたり学校で家の模型を作らされるなど、紙工作の才能を磨くチャンスにも恵まれていた。
そしてなりよりサブダ氏の人生を変え、ポップアップブックの伝道師としての道を切り開いたのは、幼少時に遭遇した1冊の「飛び出す絵本」に他ならなかった。歯医者での治療の痛みを恐れ泣き止まなかったサブダ氏に母親が手渡した1冊の「飛び出す絵本」。幼きサブダ氏はこの本の魅力に取り付かれ、歯医者での痛みなど忘れてしまった。サブダ氏があまりにも夢中になるので氏の母親も積極的に「飛び出す絵本」を買い与えるようになる。
その後サブダ氏は芸術のセンスを学び取るために勉強を続け、出版社を渡り歩いた(生活資金を稼ぐために女性用下着の箱のパッケージデザインまでこなしたという)。そしてその中で「自分は児童向け図書を作るべきだ」と再認識し、さらに幼き頃の思い出、「びっくりさせられ熱中してしまったあの驚き」を一人でも多くの子どもに体験してもらえるよう、これまでに無いほどの「びっくり」を秘めた「ポップアップブック」を創るようになったのだという。(下編に続く)
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【超飛び出す絵本こと「ポップアップブック」の作者、ロバート・サブダ氏とは(上)】
【同(下)】
(最終更新:2013/09/17)
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