蚊退治にもお役立ち!? 植物の力を借りて「オーガニックな虫除け」をしようという話
2006年07月30日 12:00
夏になるとうっとうしくなるのが暑さによる汗やムシムシ感。そしてその表現のシャレではないが、蚊などをはじめとした虫も大量発生し、できれば避けたい気分になる。【All About Japan】では、そんな「虫除けしたい」というニーズに応え、ハーブを用いたオーガニックな虫除け方法が紹介されていた。
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正直虫除けをするには蚊取り線香や殺虫剤、虫除けスプレーを使うのが一番簡単で効果的。だが化学薬品を使うのに抵抗を感じる人が増え、実際アレルギー体質などから避けねばならない人がいるのも事実。
上記記事ではヨーロッパの住宅にゼラニウムが植えられているのを例にあげている。ゼラニウムは虫除けのために植えられ、普及しているのだという。ゼラニウムの中には虫の嫌がる香りを発するものもあるため、そのゼラニウムを窓際に植えることで、部屋に虫が入ることを防ぎ、良い香りで室内を満たす仕組みになっている。「網戸」という便利なアイテムがあまり普及していないヨーロッパでは、このゼラニウムの香りが網戸代わりになっているわけだ。
アウトドアで活動する際に、ゼラニウムと同じように虫除け効果がある植物として、ラベンダーやローズマリーなどがあげられている。それらの花自身がなくとも、アロマオイルを利用すればよいとのこと。
実際に楽天市場で調べてみると、蚊除けの鉢花として『ハーブゼラニウム』を取扱っている店がいくつも見受けられた。その説明によれば、「これらのハーブにはシトロネラという、蚊がいやがる匂い成分を持つ遺伝子があるので、蚊除けに役立つ」「人体には何の害も無い」などということ。
育て方も比較的簡単という話なので、ベランダ菜園でも手軽にできることだろう。今後余裕があれば当方も入手してみるつもり。何しろ庭でやぶ蚊に刺されまくっているという苦い経験があるものだから(笑)。
また、植物のハーブ的活用法の一つとして虫除けに用いるという話で思い出されるのが、『王様の仕立て屋~サルト・フィニート~』に出てくる「人形の家」というエピソード。化学薬品に極度のアレルギーを示す人にまつわる話なのだが、その人の背広の虫除けを避けるためにと主人公の織部悠(おりべ・ゆう)が工夫を凝らしたのが、ウコン染めによる衣服カバー。ラベンダーやミントにすら(化学薬品を使った芳香剤を連想して)拒否反応を起こしてしまうということで、日本製のウコンを用いたのだという。いわく、「ウコンはカレーの材料にもなるスパイスで、防虫効果がある」。
ウコンを用いた防虫効果の話(『王様の仕立て屋~サルト・フィニート~』第10巻より)
他にも、例えば昔から言い伝えられている農業の「技」として、共生を用いたものも似たような考えによるものだ。具体的にはピーマンと枝豆を交互に植えるとウンカなどが寄ってこない、夏ネギと大根の組み合わせだと害虫を寄せ付けない、などが挙げられる。
手っ取り早く化学薬品に頼るのも一つの手だ。しかし、自然の力を借りた昔からの知恵を用いて虫とおさらばし、快適な夏を過ごすのもまた夏の過ごし方としては良きものではないだろうか。
(C)Ton Okawara 2006
(最終更新:2013/09/02)
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