アメリカの広告代理店、ゲームの「視聴率」調査開始
2006年07月26日 12:30
【Mainichi INTERACTIVE】によるとアメリカの広告代理店【IGA World Wide】社は7月20日、ゲームの中に広告を掲載する事業の一環で、ゲームソフトの「視聴率」調査を開始した。各有力タイトルの人気度や利用者の年齢構成などを調べてデータ化、広告主にゲーム内広告の評価用データとして提供する。これは調査データをリンケージすることでゲーム内広告の効果を分かりやすくし、普及することを狙っているという。
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いわばテレビ広告なら視聴率、雑誌や新聞広告なら販売冊数と読者の具体的なデータ(男女別や年齢、職業など)の調査と集計、データ化をゲーム内広告でも行うというもの。「視聴率」の調査対象は1週間あたり最低でも1時間以上ゲームをする13歳以上の男女数万人と大規模なものとなっている。
IGAではゲーム内広告をそう遠くないうちに中規模なケーブルテレビ放送における広告と同程度の規模に近づくと判断。今回のような他媒体における広告と同じような「視聴率」データを取得して広告主に提供することは、ゲーム内広告の促進にさらなる拍車をかけるであろうと期待している。広告主側は広告そのものの測定効果を具体的な数字で求めているだけに、「視聴率」のニーズは高そうである。
IGAでは「これまでのような新聞やテレビ、雑誌であろうと、パソコンや家庭用ゲーム機、そして携帯電話、さらには今後登場するであろう新しい媒体であっても、消費者の動向に深くかかわってくるメディアには違いは無い(だからゲーム内広告の視聴率を調査して提供するのも当然だ)。メディアは常に進化し、そのスピードも加速化されている」と語っている。
日本ではまだまだなじみの薄いゲーム内広告だが、一部のオンラインゲームでは企業とのタイアップ企画という形で導入されつつある。今後既存メディアの広告手法を用いたタイプの広告や、オンラインメディア、ゲームならではの広告展開が活発になるだろう。
もちろんその広告が効果を発揮するにはゲームそのものが売れねばならないし、あまりに「広告」が全面に押し出されるとゲーム自身が興ざめしてしまう可能性もある。バランスが難しいところだろう。
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(最終更新:2013/08/27)
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