日銀、ゼロ金利政策解除

2006年07月15日 07:00

株式イメージ日本銀行(日銀)は7月14日の金融政策決定会合で、2001年3月から続けてきたゼロ金利政策を解除することを決定、金融政策の目安である無担保コール翌日物金利の誘導目標を現状のおおむね0%から0.25%に引き上げることを発表し、即日実施に移した。利上げは約6年ぶりのこと。また公定歩合も現行の0.1%から0.4%に引き上げた。

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ゼロ金利政策解除決定は、消費者物価の上昇基調の定着などからデフレはほぼ克服したと判断、設備投資が過熱するのを防いで長期的な安定成長実現には、小幅な利上げが必要と判断しての結果。【3月の量的緩和政策の解除】に続いてゼロ金利政策も今件で終結。デフレ不況と金融不安を乗り切ると判断され、日本の金融政策は金利の上げ下げで物価・景気の調整を図る本来のスタイルに戻る第一歩を踏み出すことになった。

ゼロ金利政策の解除で何が変わるのか。詳しくはさまざまなサイトで紹介されているので、ここでは簡単にまとめるに留めておく。

・預金金利の上昇
・住宅ローン金利の上昇
・融資金利の上昇、金利負担の増加
・国債の利払い増加による国家財政の悪化
・設備投資傾向の減少
・貯蓄への資金流動


個人的には株式市場の軟調、経済の後退のきっかけになるのではないかという不安がある。前回同じようにゼロ金利政策を解除した際も勇み足的不安が各所から上がっていたが日銀は強行する形で実施。だが案の定株価は実際の影響が出始める二、三か月後から急落を始めてしまう。あわてて日銀はゼロ金利政策解除の解除、すなわちゼロ金利政策に戻したがときすでに遅し。急落の勢いをつけた景気や株価は(ITバブル崩壊とも相まって……というよりITバブル崩壊の一因であったとする説もある)下げ止まらず、かの「日経平均7000円台の悪夢」への道が開かれてしまった。

今回の発表・実施が同じような「勇み足」「誤判断」でないことを祈りたい。もっとも前回の判断ミスとて誰も責任を取っていないのだから、今回も仮に間違いだったとしても、誰も「知ったことではない」という態度しかとらないだろうが。

ここは一つ、日銀の想定・予想したとおり、日本の経済が好調期に入り、株価も安定上昇していくことを信じるしかないだろう。

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