帝政ロシア時代の政府発行債券など
2006年07月08日 18:30
「Garbage Shot」第三十一回。今回はちょっと風変わりなアイテムの紹介。なんと帝政ロシア(ニコライ2世時代)時代の200ルーブルの政府発行債券など。
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この債券、実は【兜町ネット】の編集長氏のブログ【燻製作りは温度が肝心】で行われていたプレゼントに応募し、見事当選して手に入れたもの。ハガキを出したのが5月中旬でしばらく音沙汰もなく、サイトでは先着順とあったので「やはり外れたかな」と思い忘却していたものの、先日突然大きな封筒が届き、中身を見て腰を抜かしてしまった。いわゆる一つの「キタ━━━━━(゚∀゚)━━━━━!!!!! 」状態だ。
帝政ロシア時代の政府発行債券など
各種宣伝カタログと共に入っていたのは、帝政ロシア時代に発行された政府債券(国債)と、ドイツ帝国発行のゲルマン紙幣「と記述されていたもの」。帝政ロシア国債は1917年発行と記載されていたが、まさにその同じ年、帝政ロシアはロシア革命によって打倒されてしまうため、最後期の債券になるわけだ(本券のみで利券は付属していなかった)。
……ということのはずだったのだが、さらに詳しく調べてみると、この国債は1917年8月11日付けで臨時政府(ケレンスキー氏による政府)の決議で発行されている。ニコライ2世は1917年の2月革命で退位しており、この時点で帝政ロシア・ロマノフ朝は終焉を迎えている。さらに8月に入ると臨時政府は内部対立を深め、11月には再度革命が起きているので、今債券は「帝政ロシア崩壊直後の、その後興る共産ロシアに至るまでのゴタゴタの中で臨時政府が発行した国債」ということになる。
国債の説明にある「1928年2月16日を最終償還日とする」という記述がいかにもむなしく覚えてくる。
もう一枚は、プレゼント告知のページでは「20世紀初頭のドイツ帝国発行のゲルマン紙幣」ということだったのだが、どうみても書かれている文字がドイツ語ではなく、先の帝政ロシア国債と同じロシア語。しかも記載されている文字の一部のつづりがまったく同じ(恐らくは「帝政ロシアなんとか」と書かれているのだと思う)。
多分、ドイツのゲルマン紙幣ではなく、帝政ロシアの5ルーブル紙幣なのではないだろうか。こちらは1909年発行とある。英語であればまだ何とか解析できたのだが、ロシア語はさっぱり分からないので判断のしようがない。
ともあれ、お送りいただいた編集長氏にはあらためてお礼を申し上げたい。応募時に説明されていた「皆さんがお持ちになっている証券類が「株くず」にならないための“お守り”として」使う予定である。もっとも、似たような「お守り」としてはすでに「新日本土木」の株式を持っていたりするのだが(笑)。
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