【更新】雪を凍らせオフィスを冷やせ、国土交通省の実証実験がスタート

2006年07月08日 08:00

時節イメージ[YOMIURI ONLINE]によると、冬の間に北海道内の人工池で凍らせた雪氷を真夏の東京に船で運び、オフィスビルなどの冷房に利用する【国土交通省】の実証実験がスタートした。北海道苫小牧市では雪氷の切り出し作業現場が公開されたという。

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この実証実験は縦横1メートル、高さ50センチの大きさに切り取られた雪氷を20時間から30時間かけてフェリーなどで運び、東京墨田区の「リバーサイド墨田セントラルタワー」に搬送。同タワーで雪氷を使った冷熱エネルギーシステムでビルの中を冷やすという。

安価で冷やせる時にまとめて作っておいて必要なときに熱を下げてもらうという方法は、【東京電力(9501)】などが推し進めている[エコ・アイス]という空調システムに考えが似ている。こちらは「電力料金が安い夜間に氷やお湯を作っておき、昼間にそれを使って冷暖房を行う」というもの。いわく、ランニングコストが安く、電力を節約でき、環境にも優しいという。

雪がそれこそ山ほど降り積もる北海道などでは、「これだけ雪があるのだから雪が売れれば良い商売になるのに」という冗談話をよく聞く。今回の実証実験がうまく行けば、北海道や東北地方における新しい産業として注目を集めるかもしれない。

とはいえ、通常の冷房装置を使うやり方と、「冬の間に雪を固めて氷を作る」+「必要時に切り出す」+「必要な場所まで運ぶ」+「設置する」というやり方で、どちらが時間やコスト、消費エネルギーが少ないかについて考えると、その効果に多少の疑問を感じざるを得ない。今回の「北海道産雪氷による冷凍システム」も、コスト削減と効率化がネックとなるだろう。

いっそのこと複数の巨大な流氷を東京湾まで引っ張って来て、東京全体を冷やした方が効率は高いかもしれない(笑)。

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