【更新】納豆の兄弟分、インドネシア産「テンペ」が身体に良いと密かな人気

2006年07月03日 06:30

テンペイメージ[YOMIURI ONLINE]によると、インドネシアの伝統食である発酵食品『テンペ』に、糖尿病や動脈硬化などの生活習慣病を予防する効果があることが、岡山大医歯薬学総合研究科の松浦栄次助教授らの研究で明らかになった。またテンペの健康食としての効用に注目し、新しい商品開発に乗り出す企業も相次いでいるという。

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「テンペ」は、ハイビスカスやバナナの葉っぱなどに付着している白カビの一種であるテンペ菌を用いた食品。「白カビ」を用いるという意味ではカマンベールチーズや「こうじ」と兄弟のようなもの。このテンペ菌を煮込んだ大豆に混ぜて発酵させた商品。日本ではおなじみの「納豆」と作成プロセスや材料が似ているが、「納豆菌」を使うと納豆になり、「テンペ菌」を使うとテンペになる。

テンペイメージテンペは栗に似た風味を持ち、インドネシアでは揚げ物や炊き込みご飯の材料に用いられるという。また、大豆そのものの栄養成分に加えて、脳に作用していやし効果があるというGABA(ギャバ)こと「γ(ガンマ)アミノ酪酸(Gamma-Amino Butyric Acid)」(【参照:アスパラガスのエキスに含まれるGABAにアレルギー改善効果を見出したユニチカ(3103)、対アレルギー飲料水として販売を決定】)が豊富に含まれ、抗酸化作用を持つSODという酵素もあるという。また、コレステロールはゼロとのこと。

松浦助教授らは、男女56人に大豆テンペを50グラムずつ4週間食べさせ、摂取前後の血液を比較したところ、すべての人で糖尿病に近付いた程度を示す物質が減少し、テンペの摂取をやめた後も効果は2週間続いたという。さらに悪玉コレステロール代謝物も男性で平均3.3から0.5に、女性で同2.9から0.7に低下した。松浦助教授はこの成果について、類似の大豆商品として最近話題に登っている大豆イソフラボンを例に挙げ、「大豆イソフラボンの効果は男性だけだが、テンペは女性にも有効」と話している。

テンペは一部店舗での販売が始まっているという。記事によれば【セブンアンドアイホールディングス(3382)】のイトーヨーカ堂において120店舗ほどで発売中。また、『くめ・クオリティ・プロダクツ』では配送も可能なように板状に加工し、真空パックに詰めた商品としての開発に成功している。

『楽天市場内「くめ・クオリティ・プロダクツ」テンペのページ』や上記ページを見れば分かる通り、もともと「くめ・クオリティ・プロダクツ」は納豆を生産する会社だったが製作プロセスや材料が納豆と共通する部分が多いため、テンペの開発・生産も比較的スムースに行えたようだ。

テンペは当方(不破)はまだ未食なので味に関するコメントは出来ないが、思い返してみればお店で何度か見た記憶はある。「フライドポテトの一種みたいな形をしている」程度の印象だったが、テンペは実際には、納豆と違い糸は引かず香りもせず、大豆の煮豆の味がするようだ。また写真であらためて見てみると、フライドポテトというよりは具の多い栗ようかんか栗ういろうのような感じ。

個人的には塩分含有量が少々気になるところだが、納豆は苦手で食べられないだけに、機会があれば納豆の代替品として試してみたいところではある。


(最終更新:2013/09/03)

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