中川農水大臣、BSE検査体制維持をアメリカに要求
2006年07月22日 06:30
先に【アメリカ政府、BSE検査規模を1/10に縮小】で報じたように、アメリカがBSE検査の体制を大幅に縮小する件について、中川農林水産大臣は7月21日、「一方的な措置だ」とした上で、アメリカに引き続き現在の検査体制を維持・強化するよう働きかけていく考えを明らかにした([このページ(nhk.or.jp)は掲載が終了しています])。
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アメリカがBSE検査体制を現在の10分の1にまで縮小することを発表した件について中川農林水産大臣は「アメリカ政府は検査の縮小について『科学的な根拠に基づくもので、牛肉の安全性と直接関係ないとしている』が、日本としては検査態勢の維持・強化を要望してきたので一方的な措置であり、ノーコメントというわけにはいかない」と不快感をあらわにした。
その上で中川氏は「アメリカのジョハンズ農務長官は、検査態勢の見直しについて関係国と協議すると言っているので、日本としての立場をきちんと伝えていきたい」と述べ、アメリカにさまざまな働きかけをしていく考えを示している。
国益、もっと突き詰めれば一部の利益団体の思惑によって科学的根拠すらゆがめられる可能性がある昨今。中川氏の意見も「さもありなん」というところだろう。とはいえアメリカも財布事情があるので、「科学的に証明されている」以上、無駄使いと受け止められかねず、「じゃあ縮小は止めましょう」とはすぐにいえないに違いない。
だからといって日本が「アメリカのBSE検査体制維持のために補助金を出しますよ」というような、とんちんかんなことにはならないと思うし、思いたいのだが……。
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