昔黄金郷 、今漫画郷? フランスの2少女が漫画の桃源郷日本に向けて家出

2006年07月05日 06:50

【asahi.com】によると、フランス・パリ郊外に住む16歳の少女二人が国を越えて家出をしたものの、鉄道を乗り継いでポーランドにたどり着いたところで警察に保護されたという。彼女らの目的地は漫画王国でありロックの聖地でもあるという、憧れの国、地球の裏側に位置する日本。彼女らはEU(ヨーロッパ共同体)の外の国に出る際にはビザ(査証)が必要だとは知らなかったのだという。

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記事によれば家出をした二人組は同じ学校に通い、日本の忍者漫画として海外のアニメ好きにも評判の『NARUTO』や少女漫画の『ピーチガール』、そして日本のビジュアル系ロック(元記事には残念ながらどのグループ・個人がお気に入りかは書かれていない)の大ファン。「文化から生活スタイルまで何もかもがあこがれ」というベタぼれ的なほれ込みようで、日本に向けて旅立とうという衝動に駆られたのだという。

彼女らの計画はシベリア鉄道などで半島まで鉄道を乗り継いだ上で、日本海は船で渡ると計画。6月22日にわずかな現金と携帯電話や携帯オーディオプレーヤー(iPod?)、漫画本を持って出発。フランスからベルギー、ドイツとEU内を経由し、6月25日にポーランドからビザなしでベラルーシに出国しようとしたところで国境警察につかまった。

現在EU内の各国は一つの国のような感覚で行き来ができるから、日本で例えれば「サッカーの本場イングランド目指して家出をし、成田空港でつかまった」ということになるのだろうか。その熱意にはびっくりさせられるところがあるが、大陸を横断して船を用い、地球の反対側にある日本を目指そうとは、恐れ入るというかあきれ返るというか、「日本の漫画にはそこまでの魅力があるのか」とびっくりさせられる。

なお元記事によると、フランスでは日本のアニメやコスプレ、Jポップが若者に絶大な人気を誇り、「オタク」や「カワイイ」はフランス語としても定着しているという。7月7日から9日にパリ郊外のヴィルパント展示会場で開かれる日本の漫画やアニメなど日本文化の紹介イベント【ジャパン・エキスポ】には6万人の人出が予想されているとのこと。紹介サイトを見てみると、日系企業がいくつも出展していたり、ファッションショーの開催や日本から多くの漫画家がゲストとして招かれたり、NHKの取材があったり、さらに【世界コスプレサミット】のフランス予選が開催されたりなど、日本のコミケなみの盛り上がりである。

日本の文化云々でも、着物の着つけデモンストレーションやファッションショー、寿司クイズ(!?)、生け花デモンストレーション、そしてパラパラショーがあるなど、日本人としても見てみたいものがいくつもプログラムとして予定されている。

家出そのものの是非が「非」であることは疑う余地がないが、彼女らがそこまでして日本にきたいと思う魅力を感じているのも分からない気がしないではない。

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