ソフトバンク(9984)の人気の秘密、証券コードについて
2006年07月22日 19:30
堅調に推移するかと思われた東京株式市場だが、ライブドアショックや村上ファンド騒動、原油高や国際情勢、地政学リスクで軟調に転じ、現在日経平均株価は1万5000円台前後でもたもたしている。雰囲気的にはやや軟調気味で、何かプラスのきっかけがないとこの空気を払拭し1万6000円台以降に跳ね上がるのは難しそう。
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中でも個人投資家に人気が高い[ソフトバンク(9984)]の株価が低迷しているのが気になるところ。先日ついに大底とされていた2000円台を割り込み、投資家のマインドはかなり冷やされてしまった。
元々ソフトバンクは新興IT系企業としてかつてのライブドアと共に個人・ネット投資家らからは常に注目され、高い取引高を誇っている。しかもソフトバンク自身やその関連・グループ会社(例えば【ヤフー(4689)】や【SBIイー・トレード証券(8701)】、【ガンホー(3765)】)が一時期飛びぬけるような高値をつけて「新興株式長者」を数多く生み出したため、「株ドリーム」の象徴としても扱われている。
特にソフトバンク自身は、その株価の動向次第で上記に挙げたグループ会社の株価も大きく連動する場合が多い。最近では「東京市場を動かしたいのなら、ソフトバンクに資金を注力しろ」とばかりに先物や機関投資家の大量売買が集中砲火を浴びせているのではないかとする話もあるくらいだ。確かにその方が効率がよい。ソフトバンク1社の株価が大きく動けばグループ会社も動き、それが他の多数の銘柄も少なからぬ影響を与えうるのだから。ハイテクの【アドバンテスト(6857)】や【東京エレクトロン(2760)】のようなものだ。
さらにソフトバンクは日経225採用銘柄で、かつ日経225に与える影響力も大きいため、余計にターゲットされやすい。逆に考えれば、ソフトバンクの株価動向と日経平均、東京株式市場の動向はかなり似通る傾向があるといえるだろう。
さらに先日、仕事先の事務所で「なるほど」という指摘があった。ソフトバンクがなぜここまで注目を集めるのか。日経225採用銘柄、出来高が大きい、孫社長の経歴やカリスマ、多くのグループ会社、それらは皆重要で分かりやすい要素だ。しかしもう一つ、単純明快な点があるのではないか、というものだ。
それはずばり証券コード。ソフトバンクなら9984。
続いて、ヤフーファイナンスの【日経平均株価】と【TOPIX※】を見てほしい。何かお気づきだろう。
そう、前者は998407、後者は998405で、証券コードが両者とも9984**。前4桁がソフトバンクの9984と同じなのだ。
証券コードを取得する際には業種を元に千番台が決められるので、企業側が勝手にナンバーを決定することはできない。だが証券コードはその企業の顔でもあるので、色々必至になるのも事実。先の例ならライブドアがかつての証券コード4753と代表電話番号の下4桁が合致していることがよく知られている。
ソフトバンクが意図的に9984という証券コードを取ったのかどうかは分からない。とはいえ、東京株式市場全体の動向を表す日経平均株価とTOPIX、両方の証券コードと合致している部分を持つというのは、それだけで目立つし、目立てば注目され投資の対象になりうる。投資の対象となりうるのなら、色々な思惑がそこに絡んでくる。
ソフトバンクがここまで注目され、そして東京株式市場における影響力が大きい理由。その秘密の一つは、実は証券コードにあるのかもしれない。
※TOPIX……東証が採用している株価指数のこと。東証上場の全企業の時価総額の合計の相対値。1968年1月4日の段階で100。日経225と比べると対象となる銘柄が多く、新興・中堅・値嵩株を網羅している。
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