イー・トレード(8701)、楽天証券などが夜間取引開始の共同準備で合意、カブドットコム(8703)も独自スタートを表明

2006年07月12日 20:20

株式イメージネット証券大手の【SBIイー・トレード証券(8701)】、[楽天(4755)]傘下の楽天証券、[SBI(8473)]傘下のSBI証券は7月12日、株式の夜間取引に向けた共同準備を行うことで合意に達したと発表した(【発表リリース】)。

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リリースによれば特に個人投資家の間から要望の大きかった夜間取引について、個人委託売買代金シェアで合計約49%にもおよぶ楽天とイー・トレード条件は以前から夜間取引市場の開催について検討。このたび開設準備を行うことで合意に達し、SBI証券もあわせ3証券会社で準備を行うことになった。

具体的には共同準備チームを発足、サービス開始について検討と準備を行うという。詳細は現在のところ未定だが、3社は私設取引システム(PTS)を提供する会社を共同して設立し、各社がそれぞれこのシステムに接続して利用することを模索しているという。また夜間取引市場開設に向けて、3社がそれぞれPTS認可取得にむけた準備を検討する。

なおリリースでは【オリックス(8591)】傘下のオリックス証券も準備チームに加わる方向で検討を進めていると記している。リリースのデータによると3社合計の委託個人売買代金シェアは48.5%強、オリックス(3.7%)がここに加わると過半数を超えることになる。

また本日7月12日、【カブドットコム証券(8703)】【金融庁】からPTS運営業務の認可を取得したと発表、夜間取引市場「kabu.com私設取引システム(kabu.comPTS)」を今年8月以降に福岡に開設することを明らかにした(【発表リリースページ】)。

夜間取引については【東証、個人投資家の急増に対応するため夜間取引の導入を検討】でも報じたように、【東京証券取引所】自身も導入を検討していることを表明していたが、(ライブドア騒動やシステムのキャパシティ不足などが問題視されたせいもあり)半年以上経過した現在にいたるも具体的な動きは見られない。業を煮やした各証券会社が独自に市場開設に乗り出したことになる。

既存の夜間取引では【マネックス証券】【マネックスナイター】などが有名だが、なにぶんにも取引絶対量が少なく、昼間の市場のようなスムースな売買が出来るとは言いがたい。しかし今回、大手ネット証券会社が相次いで夜間取引市場の独自開設に乗り出したことで、夜間取引についても大きく状況が進展することは間違いない。

なお、すでにPTSの認可を受けた「kabu.com私設取引システム(kabu.comPTS)」の方がオープンは早そうではあるが、規模ははるかに「楽天・SBI・イートレード連合(+オリックス)」の方が大きい。流通量が多い方が売買がスムースに行われうることを考えると、「kabu.com私設取引システム」は苦戦しそうな雰囲気ではある。

ともあれ夜間取引が本格的に実働すれば、個人投資家の投資スタイルや、各上場企業の情報公開スタンスも変化することは間違いないだろう。

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