あらた監査法人7月1日から業務開始、人員は154人でスタート
2006年07月05日 06:50
【中央青山監査法人】の業務停止行政処分に伴い、海外提携先である【プライスウォーターハウスクーパース(PwC)】の日本法人である【プライスウォーターハウスクーパース(PwC)ジャパン】は7月5日までに、「あらた監査法人」が7月1日から業務を開始したことを発表した(【プレスリリース】)。人員は全部で154人とのこと。
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リリースによれば「あらた監査法人」はその名前の由来を「常に新しいこころと行動で会計・監査をリードし、”新た”であり続けることで社会、市場、顧客企業から信頼を獲得できる監査法人を目指す」としている。人員の構成は社員8名、公認会計士・会計士補が67名、アメリカのCPAやその他専門職員が63名、事務職員が16名。
あらた監査法人については、海外の監査法人であるPwCとのつながりもあり、中央青山監査法人の一時業務停止に伴って、【トヨタ(7203)】など会計監査人を中央青山からあらたに変更する大手企業がいくつも登場している。とはいえ、あらた監査法人の規模や業務を立ち上げたばかりということもあり、中央青山の担当企業すべてをあらた監査法人が引きうけるのも無理がある。
6月末から7月頭にかけて、【東京証券取引所の適時開示情報閲覧】サービスには「会計監査人の変更のお知らせ」が山のようにアップロードされているが、それを見ても業務停止に伴い中央青山から別の監査法人に監査を依頼する企業がどれだけ頭を抱えているのかがうかがえる。
今回の中央青山の行政処分と「あらた監査法人」の設立により、「監査法人業界」の勢力図に大きな変化が生じるのは間違いない。これを機会に、公正明大性を高め、イメージ回復を測り、本当の番人としての役割を果たし、投資家が安心して財務諸表などを閲覧できるよう業界内で切磋琢磨をしてほしいものだ。それが果たせれば、行政処分の価値は十二分にあるといえるだろう。その自浄作用に心から期待したい。
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(最終更新:2013/08/27)
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