携帯ビジネス大飛躍中、前年度比39%プラス、7224億円規模に
2006年07月19日 06:00
【総務省】が7月18日に発表した【モバイルコンテンツの産業構造実態に関する調査結果】によると、2005年における携帯電話などによるモバイルビジネス市場は7224億円の規模となり、前年と比べて2028億円・39%の伸びを示していることが明らかになった。この数字は3年間で2.4倍の値でもあり、急激な上昇カーブを描いて成長していることがうかがえる。
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モバイルビジネス市場そのものは39%もののびを示しているが、その中でモバイルコンテンツ市場(着メロや待ち受け画面などの情報の内容を取扱う市場)は3150億円・前年比21%だったのに対し、モバイルコマース市場(チケット購入や株式売買などの商取引分野市場)は4074億円・前年比57%増と、はじめて後者が前者を上回るなど、後者ののびが著しい。
モバイルビジネス市場
モバイルコンテンツ市場では、「着うた」「ゲーム」「着メロ」の3大コンテンツのシェアが相変わらず圧倒的。ただし携帯電話そのものの性能が向上しているせいもあり、「着うた」の拡大が著しいのに対し、着メロの伸びが縮小している。
モバイルコンテンツ市場
モバイルコマース市場では、特にトランザクション系(株式取引やオークション、その他公営競技)の伸びが顕著で前年比100%増。次いで物販系(通信販売)、サービス系(チケット購入や旅行宿泊予約、航空券、鉄道手配)。トランザクション系が急激に伸びているのは、株式相場への興味が高まっているのと、携帯電話の性能向上でパソコンでなくとも各種チャートをはじめとするさまざまな表示が出来るようになり、投資ツールとしての役割を十分に果たせるようになったのが大きい。
モバイルコマース市場
コンテンツ部門で着メロが着うたに取って代わられつつあることや、株式投資などへの利用度が高まっているのは、ひとえに回線の高速化と端末自身の高性能化、料金体系の変化(定額制)が寄与している。今後ますます携帯系市場は伸び続け、ユーザーのニーズを満足させるようなサービスが登場することだろう。
今年秋のナンバーポータビリティ(携帯電話のメーカーを変えても電話番号を変えずに済む仕組み)開始と共に、注目したいところではある。
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