【更新】政府、北朝鮮からの6発のミサイル発射を確認、日本海に着弾。テポドン2であるかどうかは不明。政府は北朝鮮の船舶の日本への寄港を半年間禁止する経済措置を決定
2006年07月05日 07:00
日本政府は7月5日未明(3時32分、4時4分)、北朝鮮が2発ミサイルを発射し、2発とも日本海に着弾したことを明らかにした。北朝鮮のミサイルについては昨今、大陸間弾道弾としてアメリカ本土の一部にまで到達しうるテポドン2号が発射準備態勢を整えつつあることが報じられていた。さらにその後、発射された本数が3本であることが明らかにされた。
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アメリカ国防総省では「射程の短いミサイル少なくとも2発の発射を確認した。射程の長いテポドン2であるかどうかは確認していない」としている。発射準備の動きに対し、日本はもちろんアメリカや中国など関係各国では懸念を表明し、もし実働されればさまざまな対応をとらねばならないとしていた。
テポドン2号であるかどうかは今のところ明らかにされていない。また、この2発とは別にさらにミサイルが発射されたとする情報もあるという(ロイター通信によれば3発目を撃ったものの失敗に終わったという)。
短距離のミサイルということであれば、テポドン2ではなく過去に何度となく発射実験を行っている地対艦ミサイルのシルクワーム、あるいは射程の短いスカッドやノドンの可能性もある。
今回の発射を受け、政府や防衛庁では緊急招集を受けて各種協議を行うとしている。
安倍官房長官は今朝6時過ぎに記者会見を行い、都合3発のミサイルが発射され、いずれも日本海に着弾したことや、関係各国との協議を急ぎ進めることなどを表明している。ミサイルの詳細についてか確認中とのこと。
よりによってアメリカの独立記念日に発射が行われるあたり、明確な意図・メッセージ性が受け止められる。ブラフとなのだろうが、それが有効な手段かどうかは後にわかることだろう。また、「6発」という数は単なる実験というよりは「六カ国協議」になぞらえているのではないかとする考え方もある。
※10時30分更新:アメリカ政府などは都合6発のミサイルが北朝鮮から発射され、そのうち少なくとも1発はテポドン2号であり、他はノドンやスカッドミサイルであったこと、さらにテポドン2号については発射が失敗に終わったと報じた。
※10時45分更新:今回の発射を受けて政府は万景峰号(マンギョンボンごう)の日本への寄港を「今日から」半年間禁止する経済措置を決定した。
※11時30分更新:防衛庁も正式な文章で北朝鮮からの「弾道ミサイル又は何らかの飛翔体」計6発が発射されたことを確認、発表した([発表リリース、PDF])。現時点において、日本領土内への落下物は確認されていないとのこと。
※19時00分更新:防衛庁などによると17時20分、北朝鮮はさらにノドンかスカッドミサイルと思われるミサイル1発を発射したと確認した。
また、経済制裁の一環として、日本から北朝鮮への送金や現金の持ち出しを許可制(事実上の停止)とする方向で検討に入った([YOMIURI ONLINE])。
(最終更新:2013/09/17)
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