中国の農地、1割以上が土壌汚染状態

2006年07月20日 07:30

時節イメージ[このページ(Sankei Webなど)は掲載が終了しています]が報じたところによると、【中国国家環境保護総局】は7月18日、同国の土壌汚染状況の調査結果を発表した。それによると全国の農地の10%以上にあたる約12万3000平方メートルが汚水や廃棄物などによって汚染されているだけでなく、汚染面積は今後さらに拡大する傾向にあることが明らかになった。この面積は日本で例えるなら、北海道と九州をあわせた面積よりも大きいという。

スポンサードリンク

記事によると毎年生産される食糧のうち1200万トンが金属汚染されている。廃棄せざるを得ないために生じる経済的損失は200億元(約2900億円)に達するとのこと。

中国国家環境保護総局局長の周生賢局長はこの農地汚染について「農業の持続的発展にとって大きな脅威」と指摘し、人体や生態系への悪影響を懸念している。また、土壌汚染に対応する法律が未整備なのと共に、現地の人々(現場・地方幹部共に)の汚染対策や汚染行為への知識や意識の欠如がこの事態を招いていると分析している。

日本でもかつて高度成長期において環境対策が追いつかず各所で公害問題が指摘された時期があった。現在の中国はそれに近い状況と思われる。ただ大きな違いは、経済が過大になりすぎ他の要因を振り回し、振り回している経済そのものもその勢いにのせられて振り回されている状況になりつつあるということ。中国内部だけでなく周辺各国に多大な悪影響を及ぼし、その認識が無いからさらに始末が悪い。

単純な生産コストでは中国が安いのは確かだが、こういう点も含めた「中国リスク」が多数存在するのを忘れてはならないだろう。


■関連記事:
【割りばしに続き今度は中国製竹製品が急騰、焼き鳥やアメリカンドックの価格にも影響か】
【中国産割りばしの日本向け商品、2008年にも停止へ】
【「ダンピング」「ライバル壊滅」「値上げで荒稼ぎ」突然5割値上げした割り箸に見る中国流ビジネス】

Related Posts Plugin for WordPress, Blogger...

スポンサードリンク



 


 
(C)JGNN||このサイトについて|サイトマップ|お問い合わせ