10円玉が蚊撃退の特効薬に!? 銅イオンに殺菌・殺虫効果
2006年07月23日 12:00
【asahi.com】によると、【日本銅センター】の実験により、水に銅を入れておくことで蚊(か)が発生するのを防ぐ効果があることがあることが明らかになった。今年からは屋外で実証実験も開始している。殺虫剤が効きにくい蚊にも有効だという。
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この実験は元々「墓地の花入れに10円玉を入れると、蚊がわかない」という言い伝えを日本銅センターの担当者が知り、【日本環境衛生センター】に実験を委託した。
実験は蚊の幼虫(ぼうふら)をガラス製の容器と銅製の容器で飼うところから始まった。この実験では銅製の幼虫は全滅。ガラス製は9割が羽化して蚊になった。蚊の種類を変えてみたり、銅製の容器を使わずにガラス容器へ細い銅線を入れる・入れないで条件変えしたところ、やはり銅線を入れた方は全滅してしまった。この実験では銅を入れた容器の水からは銅イオンが検出された(濃度は1ppm以下で人体には無害)。
日本銅センターの技術開発部長は「ぼうふらが羽化せず全滅するメカニズムの解明はこれから」と話している。銅には微生物を殺す効果があり、抗菌グッズも発売中。きれいな硬貨の方がより効果があるという(シャレではない)。
10円玉などの銅を入れることにより水分中に発生する銅イオン効果については今回スポットライトが当たっている「蚊を羽化させない殺虫効果」以外にも、水を活性化させて植物の鮮度を保ったり、殺菌効果で水のぬめりや匂いを防ぐ効果が伝えられている。実験のきっかけになった「墓地の花入れに10円玉」の件でも、より効果的にこの恩恵を受けるため、「花喜銅(かきどう)」という商品(写真)が発売されている。この「花喜銅」は銅で出来ており、花瓶内部に入れることで銅イオン効果を最大限に得られるようにするもの。
銅そのものは10円玉やその他簡単に手に入る。自宅の庭やベランダに、防火用水など水を長期間ためておく場所があったら、それらを入れることで容易に効果が確認できるはずだ。
経験則による伝承や言い伝えなどにも、再検証してみることで意外な発見が得られることもある。実証実験などから確実な答えが導き出されれば、10円玉の価値が跳ね上がるかもしれない。
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