道交法改正で注目される銘柄たち、次はこれに要注目!?
2006年06月12日 12:30
6月1日から道路交通法が改正され、委託された民間業者が駐車違反の車両を取り締まることができるようになり、駐車違反への世間の関心がぐんと高まった(道路交通法改正に関する警視庁内説明ページ)。事実上の取り締まり強化により、駐車違反が減り、道路の混雑が緩和されつつあるのも否定できない。
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実際、東京都内でも主要道路の放置車両台数が、改正前と比べて6割も減少したことが、警視庁駐車対策課の調査で明らかになっている(【参照記事:Sankei Web】)。当然この動きに敏感に反応する銘柄もいくつか存在する。駐車場を管理したりビジネスの対象としている企業はいくつかあるが、該当するのはざっとあげると【パラカ(4809)】、【日本駐車場開発(2353)】、【パーク24(4666)】。これらの銘柄は6月1日前後から比較的堅調に推移している(もちろん昨今の株価急落のあおりを受けてはいるが)。先週の日経ラジオでも改めて報じられたこともあり、今後しばらくの間は関心を集めることだろう。
さて、「道交法改正で駐車場関連銘柄に注目が集まる」というのはもうすでに皆が考えていること。次はどこが注目されるか、という、いわば「連想ゲーム的発想」で色々考えてみた。すでに郵政公社以外の配達、輸送会社は対策に頭を痛めており、自動車での輸送に色々苦労しているようすが報じられている。バイクは自動車と比べれば機動力が高いが、自動車同様に違反切符を切られる可能性が高い。
そこで考えられるのが「自転車」。自転車は法律上軽車両であるため、厳密には駐車違反の対象になる。ところが自転車の場合運転に免許は必要がなく車検などの登録も要らない。自動車やバイクの場合、免許制なので「業務上」として扱われ駐車違反という行政罰の対象になるが、自転車の場合にはそれがないため、行政罰より軽い罰を下さねばならない(対偶の考え方から)。ところが行政罰より軽い罰は存在しないため、少なくとも刑法上の適用ができないことになってしまう。もちろん「注意」や「指導」はなされうる※。
無論自転車ならば自動車やバイクで違反行為となることをして良い、というわけではない。だが少なくとも自転車なら、機動力や柔軟性などから、駐車違反を防ぐという点では自動車やバイクよりも優れているといえよう。
もちろん自転車には「運搬量が少ない」「遠距離の使用が困難(疲れる)」などのデメリットも多い。それらを考慮したとしても、駐車違反のリスクを考えたら自転車を併用した方が良いのではないか、というところも増えてくるのではないだろうか。あるいはある地点までは自動車でおもむき、違反切符を切られない駐車場などに車を止めて、そこから自転車で配達するというスタイルも考えられよう。
このような発想が増えてくれば、当然自転車のニーズも高まってくる。そこで自転車銘柄を探してみると、とりあえず思いつくのが【サンライズ・テクノロジー(4830)】と【あさひ(3333)】。前社は以前上場していた丸石自転車をグループ会社に持っており、【サンライズ・テクノロジー(4830)、株主優待に自転車を用意】でも報じたように株主優待で自転車を提供することで知られている。後社は自転車専門店をチェーン展開しており、ネット通販にも積極的な会社。
これら自転車関連銘柄に今後注目が集まる、かどうかは保証の限りではないが、少なくとも社会情勢の変化をただ漫然として受け入れるだけではなく、今回のように「風が吹けば桶屋が儲かる」的に色々と連想して銘柄選択に役立てるのも面白いだろう。
※当方(不破)は法的資格における有資格者ではありません。すでに注意書きなどで告知はしてありますが、法的解釈など最終判断は各自の自己責任で願います。
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