大塚製薬、総合失調症の治療薬「エビリファイ」発売
2006年06月08日 06:00
【大塚製薬】は6月6日、総合失調症の治療薬「エビリファイ」を6月8日から発売すると発表した(【発表リリース】)。薬品名としての一般名は「アリピプラゾール/Aripiprazole」。
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「エビリファイ」は大塚製薬が1988年に発見・開発し、2002年11月には総合失調症の治療薬としてアメリカで製造販売承認を取得、現在アメリカ・ヨーロッパを含め世界45か国以上で販売されている、総合失調症の治療薬。これまでに発売されている他の治療薬とは異なり、眠気や体重増加などの副作用を起こしにくいことで期待されている。
「エビリファイ」は総合失調症の要因とされているドパーミンが大量放出されている陽性症状においてはそれを抑制する働きをし、逆にドパーミンが少量しか放出されていない陰性症状においては刺激する方向で作用する。
そもそも「統合失調症」とは2002年までは「精神分裂病」といわれていた病気で、幻覚や妄想などの陽性症状と、感情の変化が乏しくなったりする陰性症状が表れるのが特徴。特に感情のコントロールなど社会的能力が損なわれてしまう。10歳代後半から30歳代に発症することが多く、日本にはおよそ70万人、全世界では2400万人もの患者がいるとされる。
統合失調症は原因がいまだに特定されない(遺伝・環境の要因が推測されている)病気の一つ。また薬そのものが人により効果が異なることも多い以上、治療の際の薬の選択肢が増えることは患者にしてみればありがたいことに違いない。
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