禁煙パッチなどの生活改善薬が保険適用 製薬会社は販売拡大に本腰
2006年06月05日 20:00
【NIKKEI NeT】によると【厚生労働省】は6月1日、禁煙補助薬(ニコチンパッチ)や尿失禁治療薬の新薬など生活改善薬を公的医療保険の適用対象に定めた。これを元に製薬各社では該当薬品の販売拡大に力を入れることになる。
スポンサードリンク
例えば禁煙補助薬では8週間の標準的な治療の場合、自己負担額はこれまでの約2万円程度から6500円ほどになり、負担が半分以下に激減する。この禁煙補助薬はスイス系製薬会社ノバルティスファーマの「ニコチネル」。皮膚から徐々にニコチンを吸収させて禁断症状を和らげ、禁煙をうながそうというもの。
医師による禁煙指導は4月から保険の対象だったが、併せて使われるニコチンパッチは保険対象外だったため、「有効的なニコチンパッチを使うよう指導すると保険対象外となり費用が跳ね上がる」というおかしな事態となり、現場サイドから改善が求められていた。ただし1日の喫煙本数に喫煙年数をかけた数が200以上の人が対象で、若者は含まれないケースが多いとみられる。例えば喫煙歴3年の場合だと、一日66本(約3箱)以上吸っている人で無いと対象にならない。
ニコチンパッチが保険対象となっただけでも評価すべきだが、この「症状が進行していないと保険対象とならない(=喫煙指導の動機付けにならない)」という状況は首を傾げるところがある。本来なら、ヘビースモーカーとなる前に指導を受ける動機付けをさせるべきだろう。さらなる改善を望みたいところだ。
■関連記事:
【ニコチンパッチの保険適用、6月から実施】
【ファイザー、脳内でニコチン中毒を撃退する禁煙薬チャンティックス承認】
(最終更新:2013/08/28)
スポンサードリンク
ツイート