証券取引等監視委員会、マネックス証券への処分勧告発表
2006年06月01日 06:30
【証券取引等監視委員会】は5月31日、証券取引法違反行為が認められたとして、【マネックス証券(8698)】への行政処分を行うよう【金融庁】に勧告した(【発表リリース】)。インサイダー取引を防ぐための顧客情報の管理で不備が見つかり、また、システム障害を防ぐための内部体制が昨年の当局による警告後も構築できていないことなどを問題視したという。
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証券会社は上場企業の関係者の氏名や年齢などの情報を社内に登録する必要がある。ところが証券取引等監視委員会によると、マネックスは顧客の勤務先の親会社や子会社に上場企業がある場合に、その顧客を内部関係者として登録していなかった。結果として5000件から6000件の顧客情報が登録漏れとなっていた。
また、不十分なシステム管理も勧告の対象。マネックスは今年2月27日の夜間取引「マネックスナイター」で300件を超す銘柄の取引価格を誤って算出していた。これは(先に大証の売買システムの変更に伴い必要となる)プログラムの修正をしていなかったことによるものだが、昨年末の金融庁からの警告が十分活かされていなかったものと判断している。
具体的な処分については勧告内に記載されていないので現在のところ不明。とはいえ、マネックスにしてみれば行政処分そのものよりも、「昨年注意されたことがまだ是正されておらず、再度警告を受けた」という事実そのものの方が問題なのに違いない。ただでさえネット証券は現在群雄割拠の時代。イメージダウンはこれまで以上に大きな影響を及ぼしうるからだ。
どごそのネット証券会社のように「二度あることは三度も四度もある」などということのないよう、勧告内容をしっかりと吟味し、是正をしてほしいものだ。
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