カード・リース会社が「グレーゾーン金利」廃止加速の動き
2006年06月24日 12:45
【NIKKEI NeT】によるとクレジットカード会社をはじめとするノンバンクが、出資法の上限金利である年率29.2%と利息制限法の上限金利年率15~20%にはさまれた、俗に言う「グレーゾーン金利」を相次いで廃止、後者の金利にあわせる形で貸付金利の引き下げに動いていることが明らかになった。
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すでに【トヨタファイナンス】や【JR東日本(9020)】は引き下げを行っているが、これに続き【リコーリース(8566)】も貸付金利を引き下げるという。具体的には7月から、法人向け融資の上限金利を従来の年利29.2%から15.0%に引き下げる。さらに融資機関を半年から1年に延ばした新商品も提供して優先顧客を囲い込み、取引高を前期の34億円から増やす計画を持っているという。
グレーゾーン廃止については廃止後の金利について、利息制限法に合わせた形としてしまうと「消費者金融の経営が成り立たなくなる、根本的なビジネスモデルの見直しが必要となる」「貸付条件が厳しくなるため結局闇金に走るようになるため、彼らの手助けをしてしまう」などの反発意見が上がっている。今後も関係者による調整が続くだろうが、世論の流れなどを考えると、恐らくは利息制限法で一本化されるのだろう。
リコーリースの今回の動きは、それを見越したものであり、取扱高の拡充を推し量る意味では適切なものと思われる。もっとも金利が下がるということはそれだけ収益率も落ち込むことに他ならない。取引高が増えても利益が上がらなければ他の方法でもっと取引高を上げるなり経費削減をする必要が生じる。これはリコーリースだけでなく先行するトヨタファイナンスなども頭を痛めている問題なのかもしれない。
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