「来春も薬価引き下げ」報道で医薬品セクター軟調
2006年06月15日 12:00
【NIKKEI NeT】が報じたところによると政府自民党は6月14日、公的医療保険が医療機関に支払う医薬品の公定価格(俗に言う「薬価」)を2007年4月に再度引き下げる方向で検討に入った。薬価は今年2006年4月に削減したばかり。医薬品関連メーカーの収益に少なからぬ影響を与える可能性があるとして、本日の東京株式市場では医薬品セクター銘柄が軒並み軟調に推移している。
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記事によれば削減幅は最大10%で調整をし、約1000億円の国庫負担軽減を見込むという。また、これまで約2年おきの薬価水準改定を毎年実施に改める。社会保障費抑制のためには医療費の2割を占める薬剤費の圧縮が必要であり、そのためには薬価の引き下げが欠かせないと判断した。
もちろん市場の反応もあわせ、医療機関や医薬品業界の激しい反発が予想される。薬価が下がればそれだけ薬による収益減に直結するからだ。日経225における医薬品セクターを見ても、他のセクターがあげて緑色が多いのに対し、真っ赤であるのが明らか(前場終わりで多少もどしているようだが)。
主な銘柄の前場終値における動向は次の通り。
・【協和発酵工業(4151)】733円(前日比-16円、-2.14%)
・【武田(4502)】6560円(前日比-200円、-2.96%)
・【アステラス製薬(4503)】4050円(前日比-70円、-1.70%)
・【大日本住友製薬(4506)】1149円(前日比-9円、0.78%)
・【塩野義製薬(4507)】1863円(前日比-12円、0.64%)
・【中外製薬(4519)】2270円(前日比-85円、-3.61%)
・【エーザイ(4523)】4800円(前日比-30円、-0.62%)
・【第一三共(4568)】2885円(前日比+-0円、+-0%)
医薬品セクターは一般的にディフェンシブ銘柄として見受けられているがため、今回の下げは少なからぬインパクトを与えていることの表れと受け取れよう。
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