アスパラガスのエキスに含まれるGABAにアレルギー改善効果を見出したユニチカ(3103)、対アレルギー飲料水として販売を決定
2006年06月19日 12:30
[このページ(Sankei Webなど)は掲載が終了しています]によると【ユニチカ(3103)】は6月18日までに、アスパラガスに含まれるGABA(ギャバ)こと「γ(ガンマ)アミノ酪酸(Gamma-Amino Butyric Acid)」に乳酸菌を加えて得られるアレルギー抑制物質を量産、このアスパラガスエキスを年内にも飲料向けに販売することを決めた。すでにGABAに関する対アレルギー効果は5月18日の段階で発表しているが(【発表リリース】)、今回飲料向けの年内発売が決まったのが新しい情報となる。また将来は自社で健康食品の商品化も模索するという。
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GABAはさまざまな野菜や発酵食品、カカオなどに含まれ、血圧上昇抑制作用や肝機能改善作用、ストレス抑制効果があることから注目を集めている。特にGABAそのものの名を使った【江崎グリコ(2206)】のチョコレート『GABA』などを見かけた人は多いだろう。
今回(というより5月18日に)ユニチカが発表したのは、他の野菜よりもアスパラガスに多くのGABAが含まれていること、さらにアスパラガスから抽出される乳酸菌を加えるとさらにGABAの量が増えるという研究結果。アスパラガスはまさに「GABAの宝石箱」状態だったわけだ。
そしてそのGABAを用いたラット実験では、肝機能やアレルギー作用の改善に効果を見出せたとのこと。肝機能・アレルギー両実験で共に40%もの改善成果が見られた。
ユニチカではアスパラガスの産地で、アスパラガスそのものを出荷する際にサイズを整えるために先端部分を切り捨てるためにそのくずの処理に困っていた秋田県横手市や横手産業支援センターと手を組み、その切りくずを利用してアスパラガスエキスの安価な実用化に向けて作業を進めているという。
切りくずとして通常は捨てていたものをただ食べ物として使うだけのはなく、より有益な対アレルギー効果飲料や健康食品に使うとは、発想の転換という点もあわせ、賛美されるべきものだろう。まるで豆腐を作るときにできるおからが、実は栄養豊富な健康食品であるかのようだ。
おからやアスパラガスの切りくずのような、普段は邪魔者扱いされるけど実はひそかにすばらしい効用を秘めている食べ物は、他にもまだまだあって、発見されるのを待っているのかもしれない。このような発明・発見を聞くのは素直にうれしくなるし、わくわく感も感じるというものだ。
(最終更新:2013/09/04)
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