東京電力(9201)と富士重工業(7270)、次世代型電気自動車の試作車公開と導入計画発表

2006年06月22日 06:30

EVイメージ【東京電力(9501)】【富士重工業(7270)】は6月21日、2005年から共同研究開発を進めていた次世代型電気自動車(EV:電気自動車、Electric Vehicle)の試作車を公開すると共に、今後の開発タイムスケジュールを明らかにした(【発表リリース】)。

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EVイメージリリースによれば今回発表されたEVは、富士重工業の軽乗用車「R1」に、NECと共同開発した高性能のリチウムイオン電池を搭載したもの。従来の電池と比べて電圧が高く実用性に優れているのが特徴で、一度の充電で80キロメートルを走ることができ、駆動力や制動力はこれまでのガソリン車と同等、エアコンや空調用ヒーターなどの冷暖房も使えるという。充電時間は通常の100V車載充電器を使った場合8時間、据え置き型の200V電源を使った場合(80%蓄積で)15分で済むという。

東京電力は現在8300台ほどの業務用車両を保有しているが、そのうち1日の移動距離が短い東京・神奈川・千葉・埼玉の車両を中心に来年から毎年500台ずつ、合計で3000台をEVに置き換える計画を立てている。3000台がEVに代われば、一般家庭約500世帯分の二酸化炭素排出量を削減でき、燃費削減効果も年間2億円ほど見込めるという。さらに富士重工業では東京電力との共同研究の成果を生かし、2009年にもEVを一般向けに商品化する方針だとのこと。

充電器の普及の問題(各車両備え付けのものと、ガソリンスタンドならぬ「電気スタンド」)はまだこれから解決しなければならないし、技術的にも今後さらなる走行距離の拡充が求められるところではある。それらを差し引いても、完全な電気自動車の一般販売は心躍らせる話に他ならない。あとはどれだけ価格が一般の自動車に近づけられるか、ということだろう。

ランニングコストについては、原油高の昨今、どうにでもなるものと思われる。むしろ原油高だからこそ、最近になって太陽電池や電気自動車への注目が集まり、技術開発にもテコ入れがなされているのだろう。


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