京樽(8187)で偽の株券流通の可能性

2006年06月17日 07:30

株式イメージ【京樽(8187)】は6月15日、同社の株券について偽造株券が存在し、流通している可能性があることを発表した(発表リリース、PDF)。同社あてにかかって来た「本物かどうかを確認する電話」がきっかけで判明したという。

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電話の相手は匿名の一般個人だったということだが、京樽側が調査を依頼された株券のFAX内容を確認したところ、複数の点において本物の株券と異なり、偽物であることが判明したとのこと。

リリースにある本物・ニセモノの株券
リリースにある本物・ニセモノの株券(表部分)。ニセモノが株券の様式を満たしてはいるが本物とは似ても似つかないことが分かる(リリースより)。

京樽は1932年に京都で割烹店として創業、1938年には東京に進出し、1954年に今の社名に変更した。1997年に財テク失敗などで一度会社更生法を申請し、事実上倒産。その後【吉野家D&C(9861)】【加ト吉(2873)】の支援で再建している。現在の主事業はテイクアウト・イートインなど。

今回流通していると思われる株券は、持ち主の詳細や取得状況が明らかにされていないのでよく分からないことも多いが、この会社更生法適用の際のごたごたを利用したものと推測される。

上場企業の株式の、ほふりを使わない直接売買はくだんの「未公開株詐欺」と並び、よくある「だましの手法」として使われることが多い。万が一そのような話を持ちかけられても容易に耳を傾けることのないよう、注意するに越したことはない。

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