風説メールで株価が6倍!?
2006年06月28日 06:00
【インフォスタンド】が報じたところによると、イギリスの【ソフォス】は6月26日、迷惑メールでアメリカの化粧品会社の風説が流布(ながされる、伝え広がる)され、株価が6倍に跳ね上がる事例があったと発表した。これは「有名歌手が経営に関わることになった」と偽りの情報を流してその銘柄への投資を推奨したもの。当然ながら犯人は高値での売り抜けに成功したものと見られている。
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記事によると具体的にターゲットにあがったのはアメリカのカリフォルニア州にあるサザン・コスメティクス社(Southern Cosmetics company)。歌手のナオミ・ジャッドが経営に参画し、売上が急増するだろうという偽情報が流された。メールが出回る前は株価は1セント程度だったのに、6月23日は6.6セントまで急騰。従来はほとんど取引がない銘柄だったのに出来高も急増したという。
偽メールでは「10段階評価で10点満点の推奨株」と記載。株価は100倍以上の「1.25ドルを目指す」と表記されていたとのこと。迷惑メールの約15%は風説の流布的な内容であるともしている。
元記事にはホンモノの偽HTMLのサンプルが記載されているので確認してほしいが、いかにも有料会員向けの株式投資情報ばりな、本格的な内容で「よくぞここまで凝ったことを」と思わせるようなもの。
かくいう当方(不破)にもややチープながらここ一か月ほどの間、毎日のようにHTMLメールやテキストメールで買い煽り・風説の流布的な「株式情報メール」がスパムとして配信されてくる。「確かにアメリカの株式を買える口座は持っているけどドル口座の残高はゼロだというのに」とため息をつきたくなるし、「日本にまで買いあおりご苦労さん」「買いあおりの言い回しは世界共通だな」と笑いたくもなってくる。カットのメールでは証券コードと共に「最新株価は3.63ドル、先日から21%・0.63ドルも上昇したぞ、目標株価は7ドル、超買いシグナルが出てる、まさに今年のホームラン級の銘柄だ」うんぬんと書かれている。何がホームランだ、と思わずツッコミ。
スパムとして送られてきたメールの内容を信じるのも個人の自由、投資をするのも自己責任というのは世界共通だが、本当に有益な情報なら不特定多数に流してその益を薄めさせるようなマネはしない。冷静になって考えれば答えはおのずから導き出されるだろう。
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