楽天(4755)とTBS(9401)、交渉期限延長へ

2006年06月30日 06:30

株式イメージ[楽天(4755)]と【TBS(9401)】は6月29日、両社が行っている和解協議について、従来6月末を締め切りとしていたが協議する期間を7月末まで再延長することを正式に発表した(『発表リリース』)。本来6月末までに何らかの目安をつける予定だったが、楽天が取得していたTBS株式(約19%)の行方について、両社で合意を果たせなかったようだ。

スポンサードリンク

リリースによれば今回の延長はとりあえず7月末までを期限と定めている。ただし賃貸住宅の契約のように、7月末までに結論が出ない場合、自動的に協議期間は一か月延期されることになる。

楽天側の「放送とインターネットの連携」を果たすために主動的なアプローチを採り、ゆくゆくは経営統合も果たしたいとする考えなのに対し、TBS側はあくまでも「メインは放送、インターネットは調味料」的な考えを貫いており、意見の統一はいまだなされていない。それでも両社はこれまでに、動画配信や電子商取引など複数の項目で業務提携案をそろえたと伝わっている。

TBS側としては「もう少し楽天側の、TBS株式保有率を減らしてもらい、大株主としての権力を振り回さずにざっくばらんに話し合えるようにしましょう」という思惑があるが、楽天側としては「そんなことをしたら言うことを聞いてもらえなくなる」という危惧があるのも事実。微妙な状況での駆け引きが続く(村上ファンドが大株主になったことや、TBS株式の株価が下落したことも事態を複雑化している)。

日本最大級の電子モールと、全国網を持つ放送局の融合。たんなる飾りことばではなく、当事者の実行力と発想力次第では「放送とインターネットの連携」に向けて色々なことができそうな気がする。妙なわだかまりでその可能性の実現が遅れるのならそれは当事者だけでなく、世間一般にとっても不幸なことに他ならない。

楽天とTBSには一刻も早く話をまとめて欲しい、と思う一方で、「ここまで来たら一か月とかいうケチくさいことを言わず、半年でも一年でもじっくり腹を割って話し合い、思う存分意見を投げ合って十分に意思統一を果たし、その後は一直線に目標に向って(共に、か単独で、か別のパートナーと、かはともかく)突っ走ってほしい」ということを考えている人も少なくあるまい。


■関連記事:
【楽天(4755)とTBS(9401)間の和解協議、タイムリミットをひかえ山場を迎える】


(最終更新:2013/09/03)

Related Posts Plugin for WordPress, Blogger...

スポンサードリンク



 


 
(C)JGNN||このサイトについて|サイトマップ|お問い合わせ