本日の誤発注情報:アドウェイズ(2489)で立花証券による誤発注発生

2006年06月20日 12:30

株式イメージ【東京証券取引所】は6月20日、本日上場したインターネット上の広告事業会社【アドウェイズ(2489)】銘柄に誤発注が発生したと発表した(【発表リリース】)。誤発注をしたのは【立花証券】

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リリースなどによるとアドウェイズの公募価格は140万円で、公開株式数は2420株。公募価格の高さや流動株式数の少なさ、将来性などから人気が高まり大きな買い注文が入り、大きく値を上げると期待されていた。場が開けた直後は売り497株・買い1168株と買い優性で始まったものの、9時10分に立花証券による売りの誤発注1670円で2600株が入り、すぐに147万円で約定し初値をつけた。その後続々約定が続き、立花証券側が誤発注を取り消した9時11分には143万円まで値を下げた。この約1分間の間に1482株の売買が成立した。

直後に「誤発注か」との噂が広まり、買いが殺到。前場を終わった段階ではストップ高の167万円で買いが大幅に超過している。

立花証券からはまだ発表がないので細部の状況は不明だが、指値での誤発注であり、以前によくあったパターン「値段と数量を間違えた」という状況(つまり「2600円で1670株を売る」という注文と間違えた)も想定しにくい。本日上場した他の銘柄と勘違いしたのではないかと思われる。

仮に最初に約定した株価147万円で概算したとしても、本日の(恐らく張り付くであろう)ストップ高の株価167万円との差引きで1株あたり20万円、1482株で2億9640万円もの損失が立花証券には発生することになる。今後「手持ちでありえない株数」を売却してしまったことで立花証券や東証がどのような対応をとるのか、注目したいところである。

なおアドウェイズの総発行株数は1万5315株。誤発注のオーダーは16.98%、約定数は9.68%に相当する。【東証、株数の30%超の売買を自動拒否するシステム導入開始】でも報じたように、東証ではすでに各種の誤発注対策システムを導入済み。今回「30%超えなら自動拒否」システムは発動しなかったが、「5%を超え30%以下の注文があった場合は、証券会社に確認の上、発注ミスだと確認されれば一時売買を保留して取り消し要請を行う」規定に抵触する可能性がある。

……ということで東証に確認をしたところ、今規定は「約定がなされるまでの間に『一時売買を保留して取り消し要請を行う』とのこと」で、すでに約定したものについては売買保留も取り消し(要請も)はないとのことだった。東証では導入されているシステムに従い、誤発注と思われるオーダーが入った9時10分の直後にホットラインで確認し、取り消し指示をしたとのこと(1分後の9時11分には取り消し注文が入っているのはこのためらしい)。

以前の【ジェイコム(2462)】のように、約定そのものが取り消される可能性は「今のところ」は少なさそうではある。それにしても立花証券も、手持ちにない株式1482株をかき集めるため、これから色々と苦労をしなければならないだろうし、それに伴い先に仮算出した「3億円近い損失」も増える可能性は否定できない。

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