森永乳業(2264)、720ミリリットル紙容器の牛乳を販売
2006年06月05日 23:00
『ヤフーニュース(日経工業新聞)』 によると、[森永乳業(2264)]は720ミリリットルサイズの紙容器に収められた牛乳「牧場のはぐくみ牛乳」の試験販売を始めた。現在関西・四国地区限定での販売だが、6月20日には東海・北陸地区でも販売を開始する。
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720ミリリットルという一見中途半端なサイズは、「500ミリリットルでは少々足りないが1000ミリリットルでは多すぎる」というニーズがあるかどうかを探るため、コップ4杯分に相当するというところから決定したもの。
主要な顧客層を単身世帯や夫婦2人世帯に絞り、量販店やコンビニエンスストア向けに商品化した。価格は168円前後。5月中旬から販売を開始したところ、小売店や消費者の評判は上々。他の商品へのシリーズ展開を望む声も出ているという。
牛乳は購入後の長期期間の保存が難しい飲料であるため、短期間で飲みきれるサイズのものが望ましい。とはいえ小さすぎると買うのが面倒くさいという難点がある。そういう意味ではこの720ミリリットルサイズの「提案」はなかなか優れた考えだといえるだろう。
ただ、流通側からするとこれまでのサイズになった新しいサイズのパッケージは、運びにくい・陳列しにくいという難点がある。また、同じスペースで1000ミリリットルサイズと720ミリリットルサイズどちらを売ったほうが利益が上がるかといえば、当然前者になることもあり、複雑な思惑が絡んでくる可能性がある。また、食パンで同様の考え方として発売されている「3枚組の食パン」がそれほど売れ行きを示していないのも気になるところ。
個人的には720ミリリットルサイズのボリュームは確かに指摘の通り、「ちょうどよい」量であると納得できる。今後どのような売れ行きを示すのか見てみたいところだ。
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(最終更新:2013/08/29)
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