USEN(4842)、ライブドアの買収・資本提携は株主尊重で
2006年05月02日 06:30
【ブルームバーグ】が5月1日報じたところによると、【USEN(4842)】の宇野康秀社長は5月1日までに、ライブドアの買収や資本提携などについて、5月の中旬にもまとまるとされている同社の資産査定報告を受けた上で、両社の株主の意向を尊重しながら柔軟に対応するとの方針を明らかにした。また気になる直接対面(堀江貴文・ライブドア前社長との)はひかえる方向であるという。
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記事によるとUSEN側ではライブドアとの資本提携について「業績などからすると短期的にはさほど大きくないかもしれない。だが中長期的に考えた場合、ライブドアのポータルサイト、それにつながるサービス、さらには人材を含めて一体化していくことは企業価値を大きくすることにつながる」として、ロングスパンの観点から肯定的な考えを持つことを明らかにしている。また、一部でささやかれているように金融事業だけに特別な興味があるのではなく、全体として魅力を感じるとした。
ライブドアとUSENの資本提携の具体的手法については株式交換がひとつの選択肢であると先に宇野社長は述べていたが、これには両社株主の三分の二以上の賛成が必要となる特別決議案件に分類される。場合によっては否決される可能性もあり、USEN側でも別の手を考える可能性もある、としている。そしてさらに「普通に株主総会をやることも手だとは考えている。本来の資本の論理から考えれば、反対される方が多ければ止めたほうがよいということ」とし、買収や資本提携には両社の株主の意向を尊重する姿勢を示した。
第三者割当増資と株式交換による他社の買収というと、まさにライブドアが繰り返してきた手法に他ならないが、USENがライブドアを取り込むことになれば同じ手法が使われる可能性が高い。他社を吸収する手法で最後に自分が取り込まれるというのは、ライブドアにしてみればまったくもって皮肉な結果に他ならないといえよう。
なお今記事では、先にUSENの株価が下方修正を発表する数時間前に突然大きな出来高を伴って下げた(売りが殺到した)ことから「情報がもれたのではないか」という話が出ていることについて、「不思議な値動きだった」としながらも「我々になんらかの瑕疵があったとは認識していない」とし、今後当局から調査協力依頼があれば対応するつもりだと述べた。現在のところ真相は闇の中、というところのようだ。もっとも「チャートはウソをつかない」。何よりも代えがたい証拠としてチャートが存在している。当局が誠意ある対応と調査を行えば、真実は必ず明らかになることだろう。
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