三菱UFJ(8306)、公的資金を5月中にも完済、3メガ銀行グループでは初

2006年05月04日 13:00

【Mainichi INTERACTIVE】によると、【三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)】は以前「金融危機」の際に国から投入されていた公的資金を5月中にも完済する方針を固めたという。具体的には国が公的資金投入の際に取得した優先株を全額、市場に売却してもらう形を取る。公的資金の完済は、現在における3メガ銀行グループ(他に【みずほフィナンシャルグループ(8411)】【三井住友フィナンシャルグループ(8316)】)では初めてとなる。

スポンサードリンク

昨年10月の段階で旧三菱東京フィナンシャル・グループはすでに公的資金を完済していた。しかしUFJホールディングスは1.4兆円もの公的資金を抱えていて、これが両社が経営統合しグループ化した際に受け継がれていた。今回の報による完済は、この部分を完済するというもの。

記事によると三菱UFJはこれまでにも国から優先株を買い入れたり、生命保険会社に優先株を引き受けてもらったりなどして公的資金を返済しつづけ、現在では5040億円に減っている。「ここまで減れば仮に国が保有している株式が市場に放出されても株価への影響は最小限で済む」と判断し、優先株を普通株に転換した上で市場に売却するよう国に申し出ている。

今件はすでに4月2日の段階で【三菱UFJ(8306)と三井トラスト(8309)、公的資金の一部を市場への売却で返済へ】で一部が報じられたものだが、今回の記事によれば「5月中に全額」という方向で話がまとまりそうである。

売却方法としては預金保険機構が証券会社2社を主幹事に選んで売却するとのこと。仮に同機構が全株式を売却できないということになった場合でも、三菱UFJが自ら優先株を買い入れることで公的資金を完済するという。

三菱UFJに先を越される形になった残りの2グループだが、みずほは7月に完済を予定、三井住友は2006年度中の完済を目指している。

3グループの公的資金完済が成れば、21世紀初頭に起きた「銀行危機」「金融危機」が一区切りついた、ということになるのだろうか。新たなステップに向けた各銀行グループの動向と、それを市場がどのように評価するかが直接反映される株価の値動きに注目したいところだ。

Related Posts Plugin for WordPress, Blogger...

スポンサードリンク



 


 
(C)JGNN||このサイトについて|サイトマップ|お問い合わせ