ネット上の風評監視サービス、企業にニーズ高まる……が?

2006年05月30日 07:00

インターネットイメージ[このページ(Sankei Webなど)は掲載が終了しています]によると、インターネットによる風評被害や情報流出が増える中、特に企業が気になる対象となるコンテンツである掲示板の書き込みなどを把握できる監視サービス導入が相次いでいるという。ネット上の憶測や中傷、ウイルス感染などによる機密情報流出は、単なる噂の拡大だけでなく株価や製品の売行きに影響を与える可能性もあり、無視できないのが現状だからである。

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記事によると監視サービスでは最大手とされている【ガーラ(4777)】【イーマイニング(e-mining)】システムでは、多数の掲示板やブログを検索し、登録した社名や商品名などが書き込まれた場合、契約企業にメールで通知し対策を促がすというモニタリングサービス。導入先は大手家電メーカーや銀行など200社にも及ぶという。

一方【ピットクルー】では「人の目による監視サービス」が売り物。このサービスでは人の目で24時間ネットを巡回して監視するだけでなく、掲示板上にスタッフが「書き込みで参加して論議を”誘導”し、悪意を緩和させる」という、いわばヤラセ的措置も取るという。こちらは契約企業数が70社を超えているとのこと。これら監視サービスを利用することで、企業は情報漏れやうわさを早期に発見し、風評被害を最小限に抑えることができるという……

……という記事が5月29日付けの産経新聞東京版朝刊に掲載されたのだが、よく調べてみるとほぼ同じ内容が5月9日の段階で【Fuji Sankei Business-i】に掲載されている。記事内容そのものはネット社会の現状を表すものとして興味深いものがある。ネットコミュニティやネット上での情報伝達に対しその影響力を無視できなくなった企業が、どうにか「都合の良いように」コントロールしたいと思うニーズ、そのニーズに合致したビジネスの登場など、注目すべき点も多い。

とはいえ、内容をほぼ同じくする記事が、新しい情報が盛り込まれたり情勢の変化もないのに、一か月経った今、再度掲載されるのはなぜだろうか。不思議なところだ。これもまた、「誘導」の一種、なのかもしれない(笑)。

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