近年最大の論議「ニワトリと卵どちらが先か」に結論、イギリスの学者が下した判定は
2006年05月28日 12:30
[このリンク先のページ(Cnn.co.jpなど)は掲載が終了しています]によると面白真面目な論議テーマの一つして欠かせない、「ニワトリが先が卵が先か」という疑問に対し、先日イギリスの遺伝学者、哲学者、そして養鶏家の3人が作るチームが結論を出したとして話題を呼んでいる。これはディズニーが映画『チキン・リトル』のDVDの宣伝として、学者たちに依頼してまとめたもの。
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研究チームの結論はズバリ「卵が先」。曰く、
生物の遺伝物質は生きている間には変わらない、というのがその理由。ニワトリ以外の鳥が途中でニワトリになることはなく、ニワトリの遺伝物質をもった卵を生むこともないという
とのこと。なんだかよく分からないのでさらにかみ砕いて説明すると、
・進化とは主に、遺伝子の突然変異で起きる
・ニワトリが登場するには、その前に、ニワトリに似た品種(鳥)がいた
・その「ニワトリ”に似た鳥”」が突然変異の中で、遺伝子が自分のものとは少々異なる、つまり「ニワトリ”そのもの”」の卵を産んだ
という形で「ニワトリの系列」が誕生したことになる。だから卵が先だ、ということ。
記事では「ニワトリに似ていてもニワトリ以外の鳥なんだから、その鳥が産んだ卵からニワトリが生まれたとしても、それはニワトリの卵では無いのではないか」という主張には「ニワトリが中にいるのならそれはニワトリの卵。カンガルーが温めていたとしてもその卵からダチョウが生まれたら、それはカンガルーの卵ではなくダチョウの卵だ」と研究グループの哲学者は反論しているという。
哲学者の反論には多少「?」マークを投げかけざるを得ないところがあるが(「温めた」のと「産んだ」のとではワケが違う)、ともあれ長年にわたり論議されてきた問題に、一つの「結論」が出たと見て良いだろう。
生物学的に新種が発生する時には、生きている生体が何らかの形で新種となるものを発現することはなく、遺伝子的にイレギュラーな状況が発生して子ども・卵の形で生まれ出る(例えばラバは雄のロバと雌の馬の交雑種であるが、馬やロバが成長する過程で突然ラバになることはない)。
今回の結論「卵が先」はある一定の正当性を得た結論であるといえるだろう。
(最終更新:2013/09/18)
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