携帯からのインターネット利用、パソコンからのを上回るとの調査結果
2006年05月20日 08:30
【総務省】は企業や一般世帯における携帯電話やパソコンからのインターネット利用についてなどを調査したレポート【通信利用動向調査】の昨年度版を発表した。それによると2005年末時点のデータにおいて、携帯電話からのインターネット利用者の数が、パソコンからの利用者数を初めて上回っていることが明らかになった。
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この調査は2006年1月に実施され、世帯調査の対象となったのは日本全国6400世帯。そのうち有効回答数は3982世帯。法人に対する調査では企業調査(雇用者100人以上)と事業所調査(雇用者5人以上)に区分されている。法人調査の調査対象数および有効回答数は、企業調査が3000企業中1406企業、事業所調査が5600事業所中の2821事業所。
今レポートではインターネットの利用動向・普及率やデジタルディバイド、IP電話の普及度についてなど、非常に興味深い結果がいくつも出ている。簡単にまとめると、
・インターネット利用者、普及率は増加を続けているが伸び率は鈍化。
・世代間のデジタルディバイドは健在。特に60歳以上とそれ以外の世代間の差が大きい。
・インターネット利用端末としては携帯電話の方がパソコン利用率よりも高い。
・企業向けIP電話の普及は進んでいるが世帯向けは今ひとつ。
・企業の個人情報保護への取り組みが進む。
といった感じになる。
特に、「どの端末からインターネットを利用しているか」という設問について、パソコンユーザーは6601万人、携帯電話やPHSユーザーは6923万人と、今調査ではじめて「携帯・PHSユーザーによるインターネット利用者が、パソコンによる利用者よりも多い」という興味深い結果が出ている。なお、このうちパソコン・携帯の両方を使うユーザーは4862万人と推定され、パソコンだけを使うユーザーは前回調査と比較して521万人減少。ますます携帯電話でのネット利用者が拡大しているようすがうかがえる。
インターネット利用端末の種類(通信利用動向調査より)
「インターネットするなら携帯電話。パソコンからは使ったことは無い」「自前のインターネット環境は携帯電話のみ」という人が、特に中高年齢層に増えている傾向が、実体験から推定されるという話は前にも何度か折に触れて紹介した。今回の総務省の調査結果は(年齢層云々はともかく)「インターネット=携帯電話」という層が確実に存在し、増えつつあることを裏付ける内容であり、非常に興味深い。
今調査結果を詳細に調べれば、色々なヒントが浮かんでくることだろう。
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