住宅向け太陽電池の好調の裏でシリコン不足が問題化、各社技術開発で対応
2006年05月15日 06:30
[このページ(nhk.or.jp)は掲載が終了しています]が報じたところによると、住宅向け太陽電池の普及が進むに伴い太陽電池市場が拡大しているが、材料となる「シリコン」が不足している問題が生じているという。シリコンは半導体の材料としても需要が拡大しているため、このままではシリコンの高騰で太陽電池のコストが跳ね上がってしまう。そこで日本国内メーカー各社は、シリコンの使用量を減らした新タイプの太陽電池開発など、技術面でどうにかならないかと工夫を重ねているという。
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太陽電池は日本国内だけでなくヨーロッパ方面に向けた輸出品としても需要が高まっているが、材料のシリコンは半導体の材料としても使われているため、引く手あまたの状態にある。そこで、世界でもっとも多くの太陽電池を生産している【シャープ(6753)】では、太陽電池のパネルを従来の100分の1にまで薄くしてシリコンの使用量を抑えた新製品「結晶薄膜太陽電池モジュール」を開発、今年7月から販売を開始する(プレスリリース)。また、【京セラ(6971)】も同様に、シリコンの使用量を従来の20%に抑えた商品の開発に2005年秋口に成功、来年までに商品化する計画だ。
元々資源に乏しい日本において、原油高でさらに注目を集めるようになった太陽光発電。シリコン不足には技術の開発で対応するなど、開発・現場レベルでの努力が日夜続けられている。
太陽電池向けのシリコンの生産では【信越化学工業(4063)】や【SUMCO(3436)】、【トクヤマ(4043)】が名を知られている。一方太陽光発電(太陽電池)では石油など既存エネルギーを取扱う会社でも注力しているところも多く、【昭和シェル(5002)】や、【フジクラ(5803)】などが注目に値する。
太陽光発電をはじめとする次世代エネルギーの問題点の一つは、石油などの既存エネルギーと比べて割高な点にある。だが今後も石油が高騰化を続けるようなら、相対的な次世代エネルギーの割高感も無くなり、ハードルが一つクリアされることになる。そういう状況になれば、上記既存メーカーの注力度・注目度も高まるし、他企業の技術・商品参入も行われることで競争も激化し、普及率もグンと上昇するだろう。
結果論になってしまうかもしれないが、原油高がすべての面において悪影響を及ぼす、というわけでもなさそうだ。少なくとも太陽光発電の分野では、良い影響を及ぼしているようである。
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