記事によると先月実施された診療報酬の改定で、ニコチンへの依存度が高くて禁煙が難しいとしている患者への医師の指導についても公的な医療保険の適用が受けられるようになり、患者の負担が軽くなった。しかし治療に効果があるとされ禁煙補助薬として医師が処方することが多い、ニコチンを含んだ「ニコチンパッチ」と呼ばれるはり薬については、今なお保険の対象にはなっていない。

つまり、患者が禁煙指導を受けたとしても、「ニコチンパッチを使わない指導」をした時には保険対象となるのに、「どちらかというと”重度のニコチン依存症者に””効果的な”ニコチンパッチを使う指導」をした場合には、禁煙指導を含む全額を患者が自己負担しなければならないため(※一部の額のみ保険対象とする「混合診療」は認められていない)、患者や医師らから疑問の声が投げかけられると共に混乱が生じていた。

これについて川崎厚生労働大臣は「医療機関などへの周知が不足していたことについては申し訳ない。ニコチンパッチを保険の対象とすべきかどうか、中央社会保険医療協議会でできるだけ早く議論してもらい、了承が得られしだい、今月末ぐらいまでには適用できるようにしたい」と説明し、今月末に事態が改善する方向で話を進めていることを明らかにした。

たばこの値上げや禁煙薬の承認など、ここ数日たばこと健康に関するニュースが相次いでいる。偶然といえばそれまでなのだが、あるいは喫煙者にとって何らかの啓示なのかもしれない。

■関連記事:
【JT、たばこ大幅値上げを申請。マイルドセブンが300円に】
【ファイザー、脳内でニコチン中毒を撃退する禁煙薬チャンティックス承認】

(最終更新:2013/08/28)