監査法人の中央青山からの離反進む

2006年05月13日 12:30

株式イメージ【NIKKEI NeT】によると先にカネボウの粉飾決算事件で所属会計士が逮捕起訴された【中央青山監査法人】が行政処分を受けたのに関連し、上場企業の間に会計監査人を中央青山から変更する動きが広まっているという。【資生堂(4911)】が5月12日、会計監査人を中央青山からあずさ監査法人に変更したことなどを例にあげている。

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また同じような例として【東洋水産(2875)】も中央青山との契約を打ち切り、同時並列で契約を結んでいたあずさ監査法人に一本化することを決めたという。上記元記事には無いが【サトー(6287)】も5/11に会計監査人を中央青山からトーマツに変更している。

元々長期間同じ監査法人に会計監査を任せると、監査のルーチンワーク化によってチェックが甘くなったり、企業との間の馴れ合いが生じる可能性があることから、監査法人との契約は一定期間で区切られ、契約終了後は他の監査法人に依頼することが多い。その意味では監査法人の変更は日常茶飯事的に起きうる。

とはいえ今回の場合、「たまたま任期満了だから」という理由以外に今件の行政処分を受けて、変更を行う企業が増える可能性は高い、というより間違いなく出てくるだろう。特に新興企業において会計監査の重要性と信憑性について、投資家からの注目が集まっている中、少しでも余計なリスクを背負うよりは……という考えを企業側が持つのは当然至極といえよう。

今後業務停止となる7月に向けて、どれだけの上場企業が具体的に会計監査人を変更するのかが気になるところだ。


■関連記事:
【金融庁、中央青山監査法人に対する7月1日から業務2か月停止とする行政処分を正式発表】

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