グレーゾーン金利にカード会社も対応へ
2006年05月10日 06:30
[このページ(nhk.or.jp)は掲載が終了しています]が報じたところによると、消費者金融の多くが採用して社会問題の引き金にもなっている「グレーゾーン金利」の取扱にからみ、同様の金利を採用しているクレジットカード会社の間に、ローン金利を引き下げる動きが出始めているという。
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「グレーゾーン金利」は下の図にもあるように、利息制限法上の20%と出資法の29.2%の間の金利。【金融庁】の懇談会では不透明だとしてこれを廃止し、同時に金利上限を引き下げる意見が大勢を占めている。
利息制限法と出資法、グレーゾーン金利
この「グレーゾーン金利」は消費者金融だけでなくクレジットカード会社や信販会社も、ローン金利などとして採用しているが、情勢変化を受けて見直しが進められているという。具体的にはカード大手の【クレディセゾン(8253)】では貸付金利を24%に設定していたが、個人向けカードローンについて融資金額に応じ8%から利用できるようにしたという。また【OMCカード(8258)】でも、金利を25%から8%に引き下げるとのこと。
金利が下がれば焦げ付きリスクは減るものの収益も減少することになる。これについて日本クレジットカード協会の大森一廣会長は「キャッシングなどの高い金利収入が収益を支えていることに変わりはないが、金利収入だけに頼らない事業が必要になってくる」とコメントしているという。
そもそも法的に宙ぶらりんなところを利用する、間隙をぬう点にビジネスの妙利が多いことも事実だが、そのような状況が長続きしないことが多いのもまた確かな話。ましてや痛みを受けるサイドがあるような内容の場合、そのリスクは高いといえる。今回もそんな話の一つに過ぎない。ビジネスモデルの改変を今から模索する、クレジットカード会社の行動は健全といえるだろう。
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