村上ファンド、東証へ「阪神に情報開示指導」と苦言

2006年05月10日 06:30

株式イメージ【共同通信】によると【阪神電鉄(9043)】の筆頭株主である『村上ファンド(www.maconsulting.co.jp)』は5月9日、ゴールデンウィーク前後から発熱している阪神と【阪急ホールディングス(9042)】の経営統合協議に関する報道で「阪神の株価が乱高下して株主が損害をこうむった」とし、上場企業を監視する【東京証券取引所】に対し、阪神、阪急に適切な情報開示を指導するよう求める文書を送ったと発表した(『発表リリース、PDF』。同様の内容は阪神にも送られたという。

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記事やリリースによれば、村上ファンド側は「経営統合に関し数字を交えた説明を再三要請しているが、いまだに説明はない」と主張。「報道先行で公開するのではなく、ただちに適時開示するよう両社を指導してほしい」と、阪神サイドの「周り・世論を味方につける戦術」とも思える行動に苦言を呈している。東証側では「個別案件にはコメントできないが、日ごろから上場企業に対し適切な情報開示を求めている」と話しているという。

ゴールデンウィーク中も今件当事者間では盛んにリリースが発せられ、「休み返上で大変だな」と感じ取る人も多かったに違いない。大株主として村上ファンド側の立場で考えればその主張も分からないではないが、阪神側も義務付けられたリリースはきちんと出しているわけだし、乱高下云々や損害あれこれにいたっては

「お前がいうな」


的な漫才風ツッコミも少なくないものと思われる。

半ば以上泥仕合的な様相を呈してきた今回の騒動。「法的に問題は無い」し「阪神・阪急側」の経営体質の問題などを指摘する声も多い。が、同時に「やって良いこととそうでないことってあるよね」という、つい最近どこかで聞いたような言い回しもよく聞かれる。今件がどのような形で決着がつくのか、想定される可能性パターンがあまりにも多すぎて、現状ではまったく予想が付かないというのが実情。今後の動向に注目が集まるところだ。

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