金融庁、中央青山監査法人を業務停止へ

2006年05月09日 08:30

株式イメージ[このページ(nhk.or.jp)は掲載が終了しています]が報じたところによると【金融庁】は、カネボウの旧経営陣による粉飾決算事件に関連し、監査を担当した【中央青山監査法人】に対し、粉飾を防ぐための監査法人内部の管理態勢が不十分だったと判断。大手企業など「既存の顧客に対する監査業務を含めた」業務停止の処分を出す方向で最終調整に入ったという。

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記事によるとカネボウの粉飾決算事件では当時会計監査を担当していた中央青山監査法人の公認会計士が、本来是正指導すべき立場なのにも関わらず不正な会計処理に協力していたとして、証券取引法違反の罪で起訴、公判で罪を認めていた。これについて金融庁では会計士本人だけでなく中央青山監査法人の内部の管理態勢が不十分であり、これは会計監査への信頼をも損なう重大な問題だと判断。そこで金融庁では今週中にも中央青山監査法人に対して、大手企業など既存の顧客に対する監査業務を含めた業務停止の処分を出す方向で最終的な調整に入ったという。今件が実働されるとなれば、大手の監査法人が業務の停止処分を受けるのは今回がはじめてとなる。

なお中央青山監査法人は、上場企業を含め5500社以上の会計監査を担当している。金融庁では影響の大きさを考慮し、業務停止命令の発動時期を含めて慎重に調整をしているとのこと。

中央青山監査法人といえば、【これも「怪しさ」を図る指針の一つ? 宮(9901)に見る粉飾の可能性を探る】でも報じたように、カネボウ事件をきっかけとして「青山リスク」(中央青山監査法人がカネボウで粉飾をしていたのが発覚したのと前後して、数多くの担当会社で粉飾が明らかになったことから、確率論として同監査法人が担当する会社は「リスク」が高いのではないかとする説)が有名。今件の行政処分が実働のものとなれば、監査を受けている上場企業にもさまざまな面で規模の大小はあれども影響は免れない。「青山リスク」があらためて問われることにもなるのだろう。

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