オーストラリアのビクトリア州、肥満防止のため学校でジュースの販売・持込禁止へ
2006年05月03日 12:30
【asahi.com】によるとオーストラリアの南東部に位置する【ビクトリア州】は、公立の小・中・高校にある売店や自動販売機でのジュースの販売を今年中に禁止することにした。子どもの肥満対策のため。販売だけでなく持ち込みも認めない方針とのこと。
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記事によるとオーストラリアではアメリカ同様に子供の肥満増加が社会問題化。ジュース禁止令はその対策の一環。販売禁止対象となるジュースは砂糖入りの炭酸系が中心で、ノンシュガーや低カロリーの飲料は除外されるもよう。
オーストラリアの肥満事情が元記事には掲載されているがそれによると、肥りすぎの子供が最近になって急速に増え、20~25%が肥満状態にあるという。その主な理由は食生活にあり、10代の子供の3人に1人がジュースを毎日2缶、10人に1人は1リットル以上飲んでいるという。
子供のうちから「肥満傾向を防ぐ食生活」に慣れさせるのは懸命な措置だろうが、それにしても(大元のビクトリア州のデータが見つからないので詳細は分からないが)25%弱の子供が肥満状態という現状には驚きを隠せない。【1万7000人の調査結果で緑茶やコーヒーに糖尿病予防効果あり】でも紹介したが、単に甘いジュースを禁止するだけではなく、効果のある飲料を積極的に勧めるのも同時にやってみてはどうだろうか。
アメリカでも似たような論争はあちこちで起きているようだが、【炭酸飲料は肥満の原因か否か、アメリカで大論争中】でも報じた通り炭酸飲料メーカーは「肥満の原因はジュースには無い」と猛反発している。ビクトリア州でも似たような反発が起きないか、続報に注目したいところだ。
ジュースに限定しなければ、日本でも子供の肥満予防には注目が集まっており、【厚生労働省】などでもアクションプランを策定し、動き出してはいる。過去記事の【肥満予防は子供から、厚生労働省が全国10か所でモデル事業をスタート】でも述べたように、10人に1人が「肥満」と診断されるという話もある。ビクトリア州と同じような規制が、じきに日本国内の学校でも行われるようになるかもしれない。
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