NTTコム、大和証券(8601)・スルガ銀行(8358)と提携しネット上で金融商品サービスの提供を開始
2006年05月03日 10:00
[このページ(Sankei Webなど)は掲載が終了しています]が報じたところによると【NTTコミュニケーションズ】は5月2日、【大和証券(8601)】や【スルガ銀行(8358)】と提携し、2006年中にインターネット上で個人向け金融商品やサービスの提供を始める。連休明けの来週にも正式発表するという。ネット接続サービスのOCN会員向けに、上記金融機関と共同開発した独自商品を提供し、年間数億円の手数料収入を得ることが狙い。
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記事によればNTTコミュニケーションズは5月11日にも、金融情報サービス「マネーコンシェルジェ」をOCNサイト内に開設、株式情報や保険、クレジットカード、キャッシングの比較情報について幅広く提供する総合的な金融系ポータルサイトを目指す。
さらに大和証券とスルガ銀行は年内をめどに、同サイト内に「大和証券OCN支店」「スルガ銀行OCN支店」を開設し、NTTコムと共同開発した金融商品やサービスを提供する。大和証券側はOCNの接続料割引の特典つきの投資信託、スルガ銀行はOCN会員向けの住宅ローンなど、OCNとのタイアップ的な金融商品の提供を予定している。
今回の共同事業の立ち上げは、NTTコミュニケーションズ側は接続料の伸び悩みを新分野への展開で補おうという考え、大和証券とスルガ銀行はOCNの520万人の個人会員を取り込んで販路拡大を狙うということで、両者の利害が一致した形。NTTコミュニケーションズ側では今後、生命保険や損害保険、さらにはクレジット分野でも提携先を模索するとのこと。
ポータルサイトを保有している総合IT企業のネット金融へのアプローチについては、すでに【ヤフー(4689)】や[楽天(4755)]が、それぞれ【三井住友銀行(8316)】系の銀行、【東京都民銀行(8339)】との提携を決めている。さらにNTTグループ内でも【NTTドコモ(9437)】がクレジット事業部門で三井住友銀行系と提携している。NTTコミュニケーションズの参入により、ポータルサイト上での金融商品の展開と「客引き」競争はさらに激化することだろう。
なお今回開設が決まった「マネーコンシェルジェ」だが、「コンシェルジェ(コンシェルジュ)」とはフランス語で「案内人」「何でも屋」。元々門番や番人のことを意味し、今ではホテルなどのフロント周りに常駐し、宿泊客の世話をするサービスマンのことを指す。週刊漫画誌のコミックバンチでも『コンシェルジュ』というタイトルで彼ら・彼女らの活躍ぶりを描いた漫画が連載中なので、興味がある方はごらんあれ。
要はNTTコミュニケーションズ側としては、「OCNサイト」というホテルにやってきた「サイト来場客」に、お金の分野における「コンシェルジェ」的な立場としてのサイトを提供するということなのだろう。いわば新人たるお金の「コンシェルジェ」がどのようなサービスを提供し、我々「お客」を満足させてくれるのか。提供される商品はもちろん、サイトの作りにも注目したいところだ。
(最終更新:2013/09/18)
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