米英間でF-35戦闘機の技術移転に関する合意成立
2006年05月30日 12:30
【DefenseNews.com】によるとアメリカとイギリスは5月26日、【ロッキード・マーチン社】社が製造中の総合攻撃戦闘機F-35に使用されている高度技術について、イギリスに譲渡許可(技術内容にアクセスすることを許可する)と同意したと発表した。
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F-35は主にアメリカとイギリスが購入を予定しており、その数は合計で2593機の予定。最大2765億ドルが供出される、これまででもっとも高価な軍用機開発生産プロジェクト。「イギリスならばこの技術を巧みに利用しさらなる性能向上に役立ててくれるだろう」と両国は表明している。この技術にはレーダー回避技術(ステルス技術)、AI技術などが含まれる。
イギリスは他の共同開発国であるイタリア、オランダ、トルコ、カナダ、オーストラリア、デンマーク、およびノルウェーの倍以上の20億ドルを開発に費やしている。その一方「開発された技術について十分なアクセス権をイギリスが得られない場合、共同開発は取りやめさせてもらう」とイギリスの防衛調達担当大臣Paul Drayson氏はアメリカに警告しており、今回アメリカ側がこの主張を聞き入れたものと思われる。
声明ではアメリカ側は「アメリカにとってイギリスこそ最も近しい同盟国である」と述べ、イラク紛争をはじめとしたアメリカの対外政策でイギリスが同調・協力していることを称えている。
なおF-35は2009年にアメリカ本土で実戦配備が始まる予定。超音速・ステルス性能完備・空軍海軍用など多種軍種向けに製造される、万能高性能戦闘機。量産化を前提としているため、価格は「比較的」安い。
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