ゲームポット(3792)、データセンターの管理委託サーバーからHDD30台が紛失、個人情報の流出の恐れ
2006年05月30日 07:00
【ゲームポット(3792)】は5月29日、同社が【アエリア(3758)】に管理を委託しているサーバーから、記憶装置として使われていたハードディスク(HDD)が30台、紛失したことを明らかにした(【発表リリース、PDF】)。そのうち5台について情報が残っている可能性があることが判明、利用者の各種個人情報がそのHDDに含まれ盗まれた可能性があるという。
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リリースには(これ自体驚くべきことではあるが)「紛失した日時が現時点で不明なため」情報流出の可能性があるタイトルとその情報量・種類について発表されている。タイトルでは【君主】【スカッとゴルフ パンヤ】【プチコミ】の3種類。なおクレジットカード番号など決済に関する情報は、別会社に委託されているため流出はしていない、としている。
ゲームポット側では29日の10時45分に上記タイトルについて緊急メンテナンスを行うためにサービスを停止。該当ユーザーのパスワード変更を行う措置をしている。もちろんパスワードが変更されるとゲームへのログインができないため、【パスワードの変更に関する説明ページ】のページで再発行を受ける必要がある(パスワードの再変更は可能。ただし流出前のものに戻してしまうと流用される可能性があるため同一の物に設定することは避けるように)。
なおゲームポット側発表によれば、29日10時15分の段階で、個人情報の不正使用などの事実は確認されていない。
ゲームの関連情報がハッキングを受けたりウィルスなどによってデータレベルで流出する話は何度と無く報じられることがあるが、今回のように「ハードディスクそのものが紛失する」という話はあまり聞いたことがない。例えるのなら泥棒がATMの中に入っている現金だけでなく、ATMコーナーごと持ち去るようなものだ。きわめて大胆なソーシャルハッキングといえよう。
リリースでは「紛失した経緯等につきましては、ゲームポットと共同して行っている内部調査においても同様の痕跡が見られることから警察への届出を行い、調査を継続して行」くとあり、現在において、「紛失した日時が不明」というあたりからも、内部犯行の可能性を否定できない。管理体制の不備を厳しく問いただされても反論はできまい。
なお今ニュースが報じられたこともあり、両銘柄は5月29日、大幅に下落して場を終えている。それだけ影響が大きいと投資家らからは判断されたのだろう。
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(最終更新:2013/08/28)
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