善意の押し売りはいかがなものか、環境保護へ電話で300万世帯にメッセージコール
2006年05月01日 06:30
[このページ(Sankei Webなど)は掲載が終了しています]によるとマーケティング会社【ジー・エフ(3751)】は5月1日から、全国の300万世帯に向けて自動電話をかけ、環境保護を訴える録音メッセージを届けるという。「もったいない」で有名な、ノーベル平和賞受賞者でケニア環境副大臣のワンガリ・マータイさんが提唱するリサイクル運動にジー・エフ社長が共鳴。独自のシステムで、任意に抽出した番号にかけるとのこと。
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記事によると音声は、マータイさんの「モッタイナイ」という肉声やアンケートを交えた約3分間の内容。担当者曰く「突然の電話で失礼しますが、ぜひ切らずに最後まで聞いて」とのこと。
マータイさんの運動や考えが素晴らしいことは誰もが承知していることであり、その考えを多くの人に知らしめたいという想いは理解できる。だがそのような大義名分があるからといって、不特定多数の相手にそれこそ「突然に」相手の意向や状況、心情も考慮せず電話をかけるというのは倫理的に許されるものだろうか。それこそ「善意の押し売り」や「迷惑な営業電話」と同レベルに受け止められても否定はできないだろう。
マータイさんの想うところはこのような「押し付けの善意」ではないはずだ。仮にも上場している会社なら、「失礼」であることを自認しているならそのような行為は差し控えるなり別の方法を考えるべきだろう。それともやはり、自社の「自動的に電話をかけて見込み顧客を発掘する全自動テレマーケティングシステム」を売り込むために「利用」したのであろうか。そんな行為そのものこそが「モッタイナイ」に他ならないのだが。
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