ゴールデンウィーク中の株価動向を予想してみる
2006年04月30日 20:45
今年も日本全土に渡り本格的なゴールデンウィークに突入した今日この頃、個人投資家として一番気になるのは「休暇中における消費者の消費動向」でなければ「国内外観光業銘柄との連動性」でもなく、ましてや「日本国内が連休中でのんびりしている間も通常通り取引が行われている海外市場」でもなく、「連休中の合間をぬって開催される場における値動き」に他ならない。
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ゴールデンウィーク中であっても、カレンダー上の平日には場は開かれる。一方でサラリーマンなど会社勤めの個人投資家の多くは「長期休暇を利用した旅行で完全に相場と隔離される」か、あるいは「ザラ場にずっと”参加”できる機会を利用する」のいずれかの立場におかれる。そのため一般的に
・出来高は通常のザラ場と比べて少なくなるので「大人」による株価操作が頻繁に見られ、値動きが荒くなる
・「サラリーマン投資時間帯」である「朝の9時から9時半、昼の12時半から13時」以外にも彼らが市場にリアルタイムで参加するため、売り買いの状況が普段と異なる
などの傾向が見受けられる。
ゴールデンウィーク突入前の市場動向や経済情勢、そして「大人」の都合によって実際の市場動向は毎年変化するが、大抵においては「ほぼ変わらず」で推移していた。ただ、ネット証券の普及により一般投資家、特に会社勤め層の投資家が増え、それらの層がゴールデンウィークにザラ場中すべての時間帯で参加することにより、その傾向に変化が生じつつあるようだ。
特に最近、そしてネット証券の勢力拡大著しい過去四年間のデータを参照してみると、
2002年から2005年までのゴールデンウィーク中の日経平均株価の値動き
・2002年……小幅下落
・2003年……大幅上場
・2004年……大幅下落
・2005年……小幅上昇
という結果が出ている。てっきり「ゴールデンウィーク中は原則下落、ただし去年は偶然にも上げた」と記憶していたが、実際に調べてみると単なる思い違いだったようだ。特に2003年は日経平均が7000円台まで落ち込んでから回復をはじめた前後ということもあり、ある意味印象深い連休だったはずなのだが。
さて、「景気動向は循環する」という大原則に基づいて予想するなら、今年2006年のゴールデンウィーク中の株価動向は「小幅下落」ということになる。過去のパターンを元にした推測以外に値動きを左右する要素として色々考えてみると、今年は「大人」云々というより国際情勢の変化で相場が振り回される可能性の方が高い。が、こればかりは実際にその期間になってみないと分からない。
今年は連休中に場が開かれる日が5月1日と2日の二日間のみ。飛び石連休の場合には、間の平日を休みにして長期旅行に出かける可能性が高い。つまり飛び石ではない今回の場合には長期旅行で平日を潰す可能性が少ないことを考えると、ザラ場に参加する会社勤め層は多いだろうと予想される。一方、出来高は通常日のザラ場より少なく、繰り返しになるが、「大人」に振り回される可能性も、値動きが荒くなる可能性も高くなる。
「休みだから試しにデイトレードや短期スイングでもしてみようか」と考えている個人投資家の方々も多いだろう。くれぐれもご自愛のほど。
※「大人」:機関投資家、証券会社の自己証券部門、多額の投資資産を持つ個人・団体など。大口の投資単位。時に自らの意思を遂行するために「さまざまな」手を用いる……と言われている。
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