夢のダイエット薬品に向けて!? 高脂肪食のみに作用する合成化合物を万有製薬とメルクが発見

2006年04月27日 07:00

時節イメージ日経新聞などによると【万有製薬】とアメリカのメルクは、脂肪分が多い食事を採り続けた際に服用すると、食欲が落ちる合成化合物をマウス実験で発見したと発表した。4月25日の【アメリカ科学アカデミー紀要の電子版(The Proceedings of the National Academy of Sciences of the United States of America)】で明らかにした。通常の食生活を送る分にはこの物質は作用しないため、過剰なダイエットに使われる心配がないとして、肥満治療薬の開発に応用できないかと期待されている。

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「お腹がすいたので何か食べたいな」という思いをかき立て食欲を高めるのに作用するとして知られているたんぱく質「Y5R」について、万有製薬らのグループでは、シクロヘキサンなどで構成される特定の脂溶性合成化合物がネガティブに作用すると推測。マウス実験を行ったところ、マウスの食欲が減退して体重の増加が抑えられることが判明した。

発表された論文の原文のダイジェスト版(【A neuropeptide Y Y5 antagonist selectively ameliorates body weight gain and associated parameters in diet-induced obese mice.】)を読む限りでは、あくまでも可能性が示唆されただけで特効薬的な役割を果たしたと認められたわけではないものの、今後の研究に期待が寄せられるとの認識がなされている。食欲そのものをコントロールするという薬が人間の心理的な面で良いものなのかどうかは別として、期待されるところが大きい今回の発見、実用化までにはまだまだ時間がかかるものと思われる。

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